2007 調査年報
社団法人 日本ロジスティクスシステム協会
まえがき
本書は、社団法人日本ロジスティクスシステム協会(JILS)が、おもに2006年度に実施した調査の成果を集約し、一冊に編集したものである。
ロジスティクスのナショナルセンターをめざして設立されたJILSは、それにふさわしい創造性が問われつづけている。21世紀をむかえ、日本経済はさまざまな構造改革をせまられており、ロジスティクスの分野でも、経営革新・環境対策・情報化・国際化・少子高齢化など、山積する課題への対応が急務となってきた。このような状況に的確に対処していくには、これらについて総合的な理解と展望をもつ必要があり、それには、多面的な基礎調査の集積が不可欠である。
調査・研究・開発は、公益法人のきわめて重要な機能のひとつであり、本会も、自主事業・共同研究・受託事業・請負事業・公募事業などさまざまなプロジェクトを、JILS総合研究所を中心に実施してきた。これらの成果は、それぞれ報告書にとりまとめるとともに、可能なかぎり機関誌やホームページで公開しているところである。
このたび、本書を発行するにあたっては、調査の成果と主張が一冊に集約され、年報としてのまとまりをもつように心がけ、あたらしい切り口で組み直した。もとより、これで満足ということはなく、今後とも、かぎられたパワーを結集し、データの独自性とアウトプットの品質を向上させていくしかない。
それにしても、これらのプロジェクトを実施するに際し、毎度のアンケートやヒアリングにご協力くださった会員各社、尽力された委員各位、ご委託いただいた経済産業省や国土交通省をはじめとする公的機関に、心から謝意を表したい。
なかでも、JILS最大の資産は全産業にわたる会員ネットワークである。これこそ、JILS総研には究極のサポーターであり、どのシンクタンクにも負けない最強の情報源だ。年報の発行が、せめてもの恩がえしとなり、会員サービス向上の一助ともなればと願うばかりである。
2007年12月
社団法人 日本ロジスティクスシステム協会
JILS総合研究所
目次
まえがき
第1編 本 論
第1章 ロジスティクス評価指標策定調査
1. 調査の趣旨
2. 評価フレーム
3. 成果と課題
第2章 物流コスト調査
1. 物流コストの考え方
2. 調査の結果
3. データの読み方
第3章 物流システム機器生産出荷統計調査
1. 調査の概要
2. 調査の結果
3. データの読み方
第4章 ロジスティクス環境マネジメントシステム調査(LEMS)
1. LEMSの考え方
2. LEMSチェックリスト
3. CO2排出量の算定方式
第5章 ASEAN物流マップ策定調査(MAP)
1. 調査の趣旨
2. ルートの選定
3. 調査の成果
第6章 商慣行の改善と物流効率化に関する基礎調査
1. 調査の概要
2. 調査の成果
3. 研究会の設置
第2編 資料
1. 物流用語
2. 総合物流施策大網(2005?2009)
3. JILS総研調査実績