日経ビジネス
物流ベンチャー社長の回想記
著者は物流ベンチャー、軽貨急配の社長。同社は軽トラック所有者と契約を結び、委託事業主として荷物を運んでもらうアウトソーシングシステムで急成長を遂げ、売上高は200億円を超えた。本書は同社のこれまでの軌跡、経営者としての著者の試行錯誤を綴った回想記である。
学歴コンプレックスに取り付かれ、転職を繰り返していた著者の転機は、トラックドライバーとして佐川急便に入社したこと。「人の2倍働けば3倍の給料をやる」という社風の中で、遮二無二働く一方、「運ぶ荷物はあるのに運ぶ人がいない」運送業界の現状を目の当たりにした。合理的なシステムを作り上げながら、運送市場で事業を起こそうと独立。1987年に軽貨急配を設立する。
以後、コンピューターシステムを活用した効率的な荷主の開拓、荷物をたくさん積める軽トラックの独自開発、24時間サービスの導入などで業績を伸ばす。株式公開を勧めたベンチャーキャピタリスト、委託事業主への資金を融資してくれた信販会社の支店長といったキーマンとの出会いも披露しながら、同社の成長の過程を飾らず、ありのままに描いている。
(日経ビジネス2000/6/19号 Copyrightc日経BP社.All rights reserved.)
出版社/著者からの内容紹介
軽トラックを保有する個人事業主と荷主起企業を結ぶダブル・アウトソーシングによって、急成長中の物流ベンチャー企業社長がそのアイディアと戦略を語る。
プロローグ 佐川急便で学んだ「非常識」の強み
第1章 トラックを持たない経営
第2章 低コスト・高品質サービスに挑戦
第3章 株式公開への道
第4章 規制緩和と物流の歩み
第5章 私の人生、私の発想法
エピローグ 物流業界の地図を描きかえる一筆に