10人の実学
流通科学大学
はじめに
建学の理念に「実学」を掲げて開学した流通科学大学では、あらゆる機会をとらえて
実社会と交流することを心がけており、学外から実社会の方々においでいただきお話いただく講義も約10科目を開講いたしております。なかでも「企業論特別講義」は各界のトップの方々をお招きしてお話いただく、本学を代表する講義の一つとなっており、1990年の開講以来14年間、続いております。
講師としてお招きしているのは各界を代表する方々ですが、ご多忙中にもかかわらず、私どもの無理な願いをお聞き届けいただき、講義をお引き受けいただいており、まことにあり難く、心からお礼を申しあげる次第です。
大学での講義は、どうしても理論偏重になり、一般論や抽象論が多くなりがちで、実社会との間にかなり距離があるように思われます。この「企業論特別講義」では、各界のトップの方々に、豊富な経験と実例を駆使した具体的なお話を、わかり易く平易にご講義いただけるため、たくさんのヒントを頂くことができ、理論と実社会の距離を縮めることに
測り知れない効果をもたらしていただいています。
この所、日本の経済は長期の不況に苦しんでおります。
日本的経済はすでに滅びたごとく語られ、新しい手法や概念が次々とあたかもファッションのように現れては消えていきます。こうしたファッションはほとんどがアメリカ製ですが、よく考えるとその原型は日本製であることが多いように思います。
日本経済がまだ元気であった80年代、日本は急速に世界の中で競争力を高めておりました 日本経済がまだ元気であった80年代、日本は急速に世界の中で競争力を高めておりました。その成長を支えた日本的経営をアメリカは注意深く研究し、品質管理、リーン生産方式、コンカレント・エンジニアリング、系列システムなどをより洗練した形で取り込み、
競争力を高めたのです。
最近、「日本経済はようやく底を打った」と言う声も少しづつ聞かれるようになりました。
また、戦後の日本の成長を常に下支えしてきた高度な技術を持つ中小の製造業が見直され始めています。
この転換期におけるこの特別講義はまことに有意義であったと言えます。どの講義も企業理念や経営感覚など経営の基本となる部分を強調しておられました。これらのお話をお聞きして、日本の再生に確信を持つことができたと思います。
はじめに
今、なぜ観光集客か
・・・株式会社大阪国際会議場 代表取締役社長 山下和彦氏
よりよい品をより安く
・・・株式会社山陽マルナカ 代表取締役社長 中山明憲氏
実績経営論「京セラの発展を支えたアメーバ経営とは」
・・・京セラコミュニケーションシステム株式会社 代表取締役社長 森田直行氏
今後の観光振興を考える
・・・東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役社長 松田昌士氏
日本のホテル経営が直面する諸課題
・・・株式会社ジェイアール西日本ホテル開発 代表取締役社長 木部 義人氏
見方を変えよう
・・・ニベア花王株式会社 常勤監査役 濱野洋一氏
日本郵政公社の取組み
・・・日本郵政公社 副総裁 團宏明氏
JR西日本の現状と将来の展望
・・・西日本旅客鉄道株式会社 代表取締役社長 垣内剛氏
お客様起点のマーケティング(企業経営)
・・・ハウス食品株式会社 代表取締役社長 小瀬昉氏
これからの流通産業のあり方
・・・学校法人中内学園 学園長 中内功氏