ｴｽﾗｲﾝ／経常利益は前年比43･9％減（平成24年3月期決算短信〔日本基準〕（連結））｜物流ﾆｭｰｽ

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■ｴｽﾗｲﾝ／経常利益は前年比43･9％減（平成24年3月期決算短信〔日本基準〕（連結））

平成24年3月期決算短信〔日本基準〕（連結）
単位･百万円
　　　　　　　　　売上高　　　　営業利益　　　経常利益　　当期純利益24年3月期　40,375 △2.4　 289 △53.1 　427 △43.9 　422 103.123年3月期　41,348 6.6 　　618 △32.6 　761 △26.4 　　208 △71.9
（略）
①当連結会計年度の経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は､東日本大震災による未曾有の被害と原発事故により､景気は急激に落ち込みましたが､復興に伴い緩やかに回復の兆しがみられました｡しかしながら､欧州の金融不安や米国経済の回復鈍化により円高が進行し､さらには原油価格高騰の影響により､企業収益の動向や雇用環境は改善しないまま､依然として厳しい状況が続くなど､景気の先行きは極めて不透明で個人消費も伸び悩むままで推移いたしました｡当社ｸﾞﾙｰﾌﾟの主要な事業であります物流関連業界におきましては､東日本大震災の影響による企業の生産活動の縮小や休止に伴う輸送物量の減少､個人の消費ﾏｲﾝﾄﾞの低下､さらには昨年７月の地ﾃﾞｼﾞ化への移行完了を契機に､ﾃﾚﾋﾞを中心とした家電製品や一般消費材の販売量が急速に落ち込んだことにより､国内貨物の輸送量も減少傾向にありました｡こうした物流環境の下で､業者間では物量の確保を目指した激しい貨物獲得競争や価格競争が続き､また､お客様からはさらなる物流経費の削減要請を受けるなど､引き続き厳しい経営環境が続いております｡このような状況ではありましたものの､当社ｸﾞﾙｰﾌﾟは､｢地域に密着した企業活動で社会に貢献する｡お客様に満足して頂ける物流を提供する｡｣の経営理念を基本に､ｸﾞﾙｰﾌﾟ各社の得意とする業務分野のなかで､小口（特積）輸送では､集配と幹線輸送網の総合力を活かした輸送ｼｽﾃﾑの品質向上と効率化を高め､専門輸送では､蓄積された物流ﾉｳﾊｳをｸﾞﾙｰﾌﾟ全体で共有して､いずれの会社においても､より質の高い物流ｻｰﾋﾞｽをご提供できるようにするなど､当社ｸﾞﾙｰﾌﾟが持てるﾈｯﾄﾜｰｸとｴﾘｱの総合力を結集して業績確保と企業価値の向上に取り組んでまいりました｡この結果､当連結会計年度の業績は､営業収益403億75百万円（前年同期比2.4％減）､営業利益２億89百万円（前年同期比53.1％減）､経常利益４億27百万円（前年同期比43.9％減）､当期純利益４億22百万円(前年同期比103.1％増）となりました｡
［物流関連事業］物流関連事業の主な事業収益は､貨物自動車運送事業､倉庫業､自動車整備事業､情報処理ｻｰﾋﾞｽ業､損害保険代理業などであります｡貨物自動車運送事業のうち､当社ｸﾞﾙｰﾌﾟの主力であります特別積合せ部門では､東日本大震災による影響で､企業間の荷動きの停滞や個人消費が低迷したことにより､経済活動が停滞し､国内貨物輸送量が連続して減少したなかで､既存のお客様との連携を強化し､荷物の囲い込み営業を拡大するなど､物量確保に努めてまいりました｡また､特別積合せ事業の中心的事業会社であるｴｽﾗｲﾝｷﾞﾌでは､施設の老朽化対策と幹線輸送効率の向上を目指して､浜松支店を浜松市中区森田町から東区上石田に移転し､当該地の最大の利点である､東阪間の中間地点であり､かつ､交通ｱｸｾｽの有利性（東名浜松ｲﾝﾀｰから５分の場所）を活かした､幹線輸送を行うためのｼﾞｮｲﾝﾄ･ﾄﾞｯｷﾝｸﾞ基地としての機能を備えたなかで､浜松市を中心とした遠州ｴﾘｱの集配機能および倉庫･加工ｽﾍﾟｰｽを併設した物流総合拠点としてﾘﾆｭｰｱﾙいたしました｡また､岐阜市内の２つの集配拠点の統合や､大阪地区における幹線輸送の集約発送業務への取り組みなど､物流拠点の再構築や再編を行い､作業の合理化や効率化を積極的に進めてまいりました｡家電配送業務におきましては､前期はｴｺﾎﾟｲﾝﾄ制度の活用や猛暑により､ｴｱｺﾝの買い替え需要が旺盛であったため荷動きも活発でしたが､地ﾃﾞｼﾞ化移行の完了を機に､ﾃﾚﾋﾞをはじめとした家電製品の配送･ｾｯﾃｨﾝｸﾞ業務が急激に減少いたしました｡このような状況の中で､東北ｾﾝﾀｰでは東日本大震災からの一日も早い地域復興に向け､家電の配送･ｾｯﾃｨﾝｸﾞ業務のﾉｳﾊｳを活かして､いち早く東日本大震災で被災された方々への物資配送業務（個人宅毎の品揃えから宅配および据付作業まで）を官民各所の協力や支援を頂きながら積極的に取り組んでまいりました｡こうした作業実績が高く評価され､昨年末からは､東北地区における冬用の家電製品をはじめ､生活必需品の配送支援業務や仮設住宅への追加支援物資の配送を手掛けるなど､半年間にわたって物流ｻｰﾋﾞｽを通じて社会貢献も果たしてまいりました｡専門輸送分野におきましては､大手量販店様の調達から納品までの一貫した輸送業務やｺﾝﾋﾞﾆｴﾝｽｽﾄｱのﾙｰﾄ配送業務などを､当社ｸﾞﾙｰﾌﾟ各社が連携し､相互にﾉｳﾊｳや情報等の有形無形の財産を利用しながら､お客様の要請に的確に応えられる物流ｻｰﾋﾞｽのご提供に努めてまいりました｡倉庫部門におきましては､一時的な商品保管に留まらず､お客様の要望に応じた商品を調達し物流加工を行ったうえで配送するといった､一気通貫型の物流業務を当社ｸﾞﾙｰﾌﾟ各社の保管施設や輸送網または情報ｼｽﾃﾑを利用し､ご提供することにより､保管業務の拡販と営業拡大に努めてまいりました｡この結果､物流関連事業の営業収益は397億14百万円（前年同期比2.4％減）､ｾｸﾞﾒﾝﾄ利益は８億２百万円（前年同期比29.9％減）となりました｡
［不動産関連事業］不動産関連事業におきましては､当社ｸﾞﾙｰﾌﾟ各社にて保有している遊休資産の有効活用を図るために､外部への賃貸事業を営んでまいりました｡また当期におきましては､旧浜松支店（浜松市中区森田町）の跡地の有効利用を目的に賃貸すべく飲食店の建築に着手いたしました｡この結果､不動産関連事業の営業収益は３億84百万円（前年同期比7.0％増）､ｾｸﾞﾒﾝﾄ利益は１億80百万円（前年同期比34.8％増）となりました｡
［その他事業］主に､旅客自動車運送事業を営んでおります｡岐阜市内の高校や近隣の大学への通学ﾊﾞｽの定期運行や冠婚葬祭時の送迎を中心に事業を行っておりますが､その他､学校の休暇時のｻｰｸﾙ活動､さらにはｸﾞﾙｰﾌﾟの行楽など､地元に密着した運行業務に安全と安心を第一に取り組んでまいりました｡この結果､その他事業の営業収益は２億75百万円（前年同期比1.7％減）､ｾｸﾞﾒﾝﾄ利益は45百万円（前年同期比9.6％減）となりました｡

②次期の見通し今後の見通しにつきましては､わが国経済は東日本大震災の復興需要の高まりや個人消費の戻りなど全般的に緩やかな回復傾向が見られるものの､円高の影響や海外経済の減速なども懸念され､景気の本格的な回復については依然として先行き不透明な状況が続くと思われます｡物流業界におきましては､国内貨物輸送量の伸びが期待できない中で､燃料単価の高止まりや､お客様からの物流経費の見直し要請､さらには業者間での貨物獲得や単価競争がさらに激化するものと予測しております｡このような状況の下で､当社ｸﾞﾙｰﾌﾟは本年度の年度目標を『ﾜﾝﾗﾝｸｱｯﾌﾟで目標達成』と決め､収益面では｢全員が営業ﾏﾝとしてお客様に接し増収を図り､全員が経営者意識を持ち事業を運営する｣を基本方針として､全員営業で収益拡大を図ってまいります｡特別積合せ部門では､営業担当の活動を強化し提案営業を積極的に行い､また小口物量の拡大や事業領域の再編と拡大を図り､小口貨物の新ﾋﾞｼﾞﾈｽﾓﾃﾞﾙを構築し､近距離の中ﾛｯﾄ貨物輸送を行うﾗｲﾅｰ便の増強を行ってまいります｡倉庫部門においては多くの業種において繁忙が予測されるため､早期の情報収集により施設の拡充や人員の配置を行うことにより､物流ｻｰﾋﾞｽの質と満足度を高めるとともに､新規案件獲得を目指した､専任営業体制のもとで収益拡大を図ってまいります｡費用面では､先に導入した経営管理ﾂｰﾙ｢ＳＫＫＳ（ｴｽﾗｲﾝ経営管理ｼｽﾃﾑ）｣で日々の物量や利益の｢見える化｣が実現したことにより､運行や集配ｺｰｽのﾀｲﾑﾘｰな見直しや､人員の適切な配置を行い､生産性の向上を高めて､輸送ｺｽﾄの低減を更に進めてまいります｡また､専門輸送や家電配送･物流保管業務の分野におきましても､より質の高い物流ｻｰﾋﾞｽの提供を目指してｸﾞﾙｰﾌﾟ会社の総力を結集し､新たに環境､住生活業務に着手するとともに家電ｼｽﾃﾑを活用し新たなﾋﾞｼﾞﾈｽの開発と新規お客様の獲得に積極的に取り組んでまいります｡通期の連結業績としましては､営業収益410億円（前年同期比1.5％増）､営業利益４億円（前年同期比38.0％増）､経常利益４億50百万円（前年同期比5.4％増）､当期純利益４億40百万円（前年同期比4.1％増）を予想しております｡
（略）