日立化成工業／中国南通に太陽電池用導電ﾌｨﾙﾑの生産拠点を新設｜物流ﾆｭｰｽ

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■日立化成工業／中国南通に太陽電池用導電ﾌｨﾙﾑの生産拠点を新設

中国南通に太陽電池用導電ﾌｨﾙﾑの生産拠点を新設－異方導電ﾌｨﾙﾑの生産ﾗｲﾝも併設､一部設備を共用－

日立化成工業株式会社(本社：東京､執行役社長：田中一行､資本金：155億円)は､中国における太陽電池用導電ﾌｨﾙﾑ｢ＣＦｼﾘｰｽﾞ｣(以下､ＣＦ)の事業拡大を図るため､2013年４月から中国南通で生産を開始します｡また､合わせて異方導電ﾌｨﾙﾑ｢ｱﾆｿﾙﾑ｣(以下､ｱﾆｿﾙﾑ)の生産の一部を移管し､今後中国での生産拠点化を進めます｡南通では､日立化成工業(南通)化工有限公司(本社：中国江蘇省南通市､董事長：野村好弘､資本金：43億円､以下､日立化成工業(南通))が2013年１月から機能性樹脂･化学素材の製造および販売を開始するため準備を進めていますが､今般､約20億円を投じ､同社内に新工場を建設します｡
太陽光発電は､温室効果ｶﾞｽ削減への取り組みとして､また､再生可能ｴﾈﾙｷﾞｰとして期待が高まっています｡加えて､発電ｺｽﾄの低下や新興国における電力消費の増大により､その市場は今後さらに拡大すると予測されています｡それに伴い､中国では太陽光発電に使用する太陽電池ﾊﾟﾈﾙの生産が拡大しており､2012年までに世界の８割に達する世界最大の供給拠点となります｡なかでも､華東地区でその約８割を生産すると見込まれています｡
そこで当社は､下館事業所(五所宮)に加え､中国華東地区に所在する日立化成工業(南通)でも､ＣＦの生産を開始することとしました｡当社のＣＦは､結晶系ｼﾘｺﾝ太陽電池ｾﾙの電極とﾀﾌﾞ線のはんだ接続において､現状のはんだ接続で課題となっていたｾﾙの反りや割れを抑制し､かつ無鉛(RoHS指令対応)でありながら180℃以下での低温接続が可能です｡
一方､ｱﾆｿﾙﾑにおいても､下館事業所(南結城)および同(五所宮)に加え､日立化成工業(南通)でも､生産を開始することとしました｡ｱﾆｿﾙﾑは､液晶ﾃﾞｨｽﾌﾟﾚｲ等のＦＰＤ（ﾌﾗｯﾄﾊﾟﾈﾙﾃﾞｨｽﾌﾟﾚｲ）の回路接続に用いられる接着ﾌｨﾙﾑであり､微小回路を一括して接続することが可能で､当社は世界ﾄｯﾌﾟｼｪｱを有しています｡
日立化成工業(南通)では､両製品の配合､塗工､後工程の主要設備を備えるとともに､生産ﾗｲﾝを一部共用化することにより､生産の効率向上も図ります｡
当社ｸﾞﾙｰﾌﾟは､これまで同様ＦＰＤの供給を支えるとともに､太陽電池ﾊﾟﾈﾙの世界最大の供給拠点である中国華東地区の需要を着実に取り込み､両製品の事業拡大を図ってまいります｡

＝　ご参考　＝
１．日立化成工業(南通)化工有限公司の概要
社　　　名　　：日立化成工業(南通)化工有限公司
所　在　地　　：中国江蘇省南通経済技術開発区
資　本　金　　：43億円
設　　　立　　：2011年４月29日
出　資　者　　：日立化成ｸﾞﾙｰﾌﾟ　100%
代　表　者　　：董事長　野村好弘､総経理　八崎達也
従　業　員　　：約200名(本格稼動開始時)
事業内容　：太陽電池用導電ﾌｨﾙﾑ､機能性樹脂･化学素材(ｴﾎﾟｷｼ樹脂硬化剤､ｱｸﾘﾚｰﾄ､塗料用樹脂､ﾎﾟﾘｴｽﾃﾙ樹脂､ｱｸﾘﾙ樹脂､電気絶縁ﾜﾆｽを予定)の製造および販売
本格稼動　：太陽電池用導電ﾌｨﾙﾑ 2013年４月(予定)､機能性樹脂･化学素材 2013年１月(予定)

２．太陽電池用導電ﾌｨﾙﾑ｢ＣＦｼﾘｰｽﾞ｣(右)と太陽電池ｾﾙ

３．異方導電ﾌｨﾙﾑ｢ｱﾆｿﾙﾑ｣(左)とＦＰＤ

４．起工式の様子

以上