ﾒﾙｸ／次世代有機薄膜太陽電池用材料をＮａｎｏ－Ｃ　Ｉｎｃ．と共同開発｜物流ﾆｭｰｽ

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■ﾒﾙｸ／次世代有機薄膜太陽電池用材料をＮａｎｏ－Ｃ　Ｉｎｃ．と共同開発

Ｍｅｒｃｋ　ＫＧａＡ､次世代有機薄膜太陽電池用材料をＮａｎｏ－Ｃ　Ｉｎｃ．と共同開発　ﾒﾙｸ株式会社（本社東京､会長兼社長ｶｰﾙ･ﾚｰｻﾞｰ）の親会社であるＭｅｒｃｋ　ＫＧａＡ（ﾄﾞｲﾂ　ﾀﾞﾙﾑｼｭﾀｯﾄ市､会長ｶｰﾙ･ﾙﾄﾞｳｨｯｸﾞ･ｸﾗｲ　以下､ﾒﾙｸ）は本日､ｴﾈﾙｷﾞｰ､ｴﾚｸﾄﾛﾆｸｽ分野向けﾅﾉｶｰﾎﾞﾝ素材開発の世界的企業Ｎａｎｏ－Ｃ　Ｉｎｃ．（米国ﾏｻﾁｭｰｾｯﾂ州ｳｪｽﾄｳｯﾄﾞ）と､有機薄膜太陽電池（ＯＰＶ）向け最先端半導体材料の開発･商品化に共同で取り組むことに合意いたしました｡協業に伴いﾒﾙｸでは､有機薄膜太陽電池（ＯＰＶ）業界で広く用いられる半導体材料であるﾌﾗｰﾚﾝ誘導体｢ＰＣＢＭ｣の販売を開始し､有機薄膜太陽電池材料分野をさらに強化いたします｡　本協業では､ﾒﾙｸの豊富な経験と､ﾌﾗｰﾚﾝ誘導体分野におけるＮａｎｏ－Ｃ独自のﾉｳﾊｳと知的財産を結集し､現世代の有機半導体材料の性能の限界を超える次世代有機薄膜太陽電池材料を開発することを目指しています｡新材料は合理的な設計に基づいて製造され､電力変換効率が１０％以上に向上することが見込めます｡これにより有機太陽電池技術は幅広い注目を集めることとなります｡　今回の合意について､ﾒﾙｸの先端技術部門統括責任者であるｸﾗｳｽ･ﾎﾞｰﾌｨﾝｶﾞｰは､｢ﾌﾗｰﾚﾝ技術分野で業界を牽引するＮａｎｏ－Ｃの専門知識と知的財産は当社の有機ｴﾚｸﾄﾛﾆｸｽ材料における広範な製品ﾎﾟｰﾄﾌｫﾘｵを補完するものであり､同社との協業によって､成長著しい有機薄膜太陽電池の分野において商業的にも魅力のある製品を迅速に開発することが可能になります｡ﾒﾙｸは太陽光発電向け材料分野で幅広い製品を提供していますが､Ｎａｎｏ－Ｃとの協業により､この分野における当社の地位がさらに強化されることになります｣と述べています｡　またＮａｎｏ－Ｃの社長兼ＣＥＯであるＶｉｋｔｏｒ　Ｖｅｊｉｎｓ氏は､｢この度､化学品とｴﾚｸﾄﾛﾆｸｽ用材料分野における世界的なﾘｰﾀﾞｰであるﾒﾙｸとの共同開発に向け合意に至ったことをたいへん嬉しく思っています｡両社の共同開発によって､当社のﾌﾗｰﾚﾝ誘導体の開発と製造におけるﾉｳﾊｳと知的財産に､ﾒﾙｸの持つ最先端ﾎﾟﾘﾏｰ開発技術とﾏｰｹﾃｨﾝｸﾞ､流通基盤が加わり､業界ﾘｰﾀﾞｰとしての両社の地位が確立され､ＯＰＶ業界の将来の発展に不可欠な高性能材料を提供することができるようになると確信しています｣と述べています｡　ﾒﾙｸは､英国ｻｻﾞﾝﾌﾟﾄﾝ近郊にある同社の化学品研究拠点｢ﾁﾙﾜｰｽ･ﾃｸﾆｶﾙｾﾝﾀｰ（Ｃｈｉｌｗｏｒｔｈ　Ｔｅｃｈｎｉｃａｌ　Ｃｅｎｔｒｅ）｣において､ｌｉｓｉｃｏｎ（Ｒ）ﾌﾞﾗﾝﾄﾞでのｴﾚｸﾄﾛﾆｸｽ機器と太陽電池用の新規有機半導体材料の開発に積極的に取り組んでいます｡最近では同ｾﾝﾀｰへの投資を拡大し､新たな試験施設を増設､太陽光発電業界向け新材料の開発を加速させています｡　Ｎａｎｏ－Ｃは､２年前に有機薄膜太陽電池（ＯＰＶ）業界で広く用いられているﾌﾗｰﾚﾝ誘導体｢ＰＣＢＭ｣の独占ﾗｲｾﾝｽをＵｎｉｄｙｍ／Ｓｉｅｍｅｎｓから取得したことを発表しています｡また昨年､本格的な商用販売に向け､米環境保護庁（ＥＰＡ）よりﾌﾗｰﾚﾝおよびＰＣＢＭの商業規模での製造許可も取得しました｡＜Ｎａｎｏ－Ｃ　Ｉｎｃ．について＞　米ﾏｻﾁｭｰｾｯﾂ州ｳｪｽﾄｳｯﾄﾞに本社を置くＮａｎｏ－Ｃは､ｴﾈﾙｷﾞｰ､ｴﾚｸﾄﾛﾆｸｽ向けﾅﾉｶｰﾎﾞﾝ素材開発の世界的ﾘｰﾀﾞｰ企業です｡ﾌﾗｰﾚﾝ､ｶｰﾎﾞﾝﾅﾉﾁｭｰﾌﾞおよびこれらの誘導体を扱い､ﾅﾉｶｰﾎﾞﾝ素材を応用した各種製品の開発､新素材の開発と実用化に積極的に取り組んでいます｡Ｎａｎｏ－Ｃは２００１年設立の非公開企業です｡詳細についてはhttp://www.nano-c.comをご参照ください｡＜ﾒﾙｸについて＞　ﾒﾙｸはﾄﾞｲﾂのﾀﾞﾙﾑｼｭﾀｯﾄに本社を置く世界的な医薬品･化学品会社で､２０１０年総売上高は約９３億ﾕｰﾛです｡会社としての起源は１６６８年まで遡り､現在世界６７ｶ国で事業を展開､ｸﾞﾙｰﾌﾟ従業員総数は約４０，０００人です｡ﾒﾙｸは起業家精神にあふれる従業員のｲﾉﾍﾞｰｼｮﾝによって成功を収めてきました｡ｸﾞﾙｰﾌﾟの事業活動はＭｅｒｃｋ　ＫＧａＡ　のもとで行われています｡全株式の３０％が市場で取り引きされており､残りの７０％はﾒﾙｸﾌｧﾐﾘｰが合資会社を通じて保有しています｡　１９１７年､当時の米国子会社Ｍｅｒｃｋ　＆　Ｃｏ．の資産が接収された後､同社はﾒﾙｸからは完全に独立しています｡　ﾒﾙｸ株式会社はﾒﾙｸの日本法人として１９６８年に設立､液晶や顔料などの化学品や試薬･分析薬などを手がけています｡　ﾒﾙｸ株式会社についての詳細は､http://www.merck.co.jpをご覧ください｡