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■東芝テック/UHF帯RFIDシステムを繊維・アパレル業界へ導入
日本初!UHF帯RFIDシステムを繊維・アパレル業界へ導入
2010年2月24日東芝テック株式会社



東芝テック株式会社は、2月19日にオープンした新ブランド店「I.T.'S. international」 1号店(原宿店)において、繊維・アパレル業界で日本初となる『RFID UHF帯を用いた店舗オペレーションシステム』を構築し、導入しました。
【システムの特長】
今回、「I.T.'S. international」 1号店(原宿店)に導入したシステムは、I.T.'S.インターナショナル株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:粟田英俊)への出資会社である住金物産株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:天谷雅俊)とともに平成20年11月から平成21年3月末の5カ月間に実施したRFID実証実験で培ったノウハウを取り入れたものです。同社協力の下、生産から物流および店頭までの流通、さらにはサプライチェーンにおいて、RFIDシステムを導入したことが特長の一つです。
物流センターでの出荷検品に電子タグを採用したことで、出荷精度が向上し、これにより店舗では正確な出荷情報の事前入手が可能となりました。さらに、SCMラベル読取による一括入荷を実現し、店員の付帯業務作業を大幅に軽減しました。
会計においては、バーコードの読取にかわり、RFIDによる一括会計処理を実現しました。大幅なスピードアップによるレジ待ち時間の削減ができ、顧客サービスの向上が期待できます。今回、複数台のPOSレジを導入したことによりRFIDリーダーも多数設置されます。これにより生じる可能性のある電波の同時発射による相互干渉、電子タグの種類による読みもれ、読み過ぎについては、当社RFIDリーダー(UF-2100)とミドルウェアを使った時分割処理(*1)や電波出力自動切換え(*2)により解決しました。
また、従来店員の大きな負担となっていた棚卸業務については、新電波法対応のキャリアセンス不要のNON-LBTに対応したRFIDリーダー(*3)を採用することで、極限までタグの読み落としを排除し、さらにこの高出力RFIDリーダーと高利得アンテナを使用することにより、RFID一括読取による大幅な業務効率化を実現、従来、2名で4日(8時間/日)計64時間かかっていた棚卸業務が、わずか1名2時間で完了します。
POS設置イメージ

以上のように、従来の店頭付帯業務が大幅に軽減、効率化されることにより、接客時間の拡大やこれまでとは異なる接客方法の展開が期待できるようになります。また、店員の負担が軽減されることによるモチベーションの向上およびその効果による接客の質向上、売上の増加等、RFIDシステムの導入による定性的な効果も期待できます。
*1 時分割処理: 各RFIDリーダーは他のRFIDリーダーの電波発射の有無を瞬時に確認、自動切替えを行うことにより、オペレーターは常時読み取りをしている感覚で操作が可能です。
*2 電波出力自動切換え: RFIDリーダーがサイズの異なる電子タグを判別し、電波強度を自動切換えする機能です。 これにより、大きいアンテナサイズの電子タグは弱電波で、小さいサイズの電子タグは強電波で読取を行います。
*3 NON-LBTに対応したリーダー: 他リーダーの電波発射状況を事前確認するLBT(リッスン・ビフォア・トーク)が不要なリーダーのことです。
【RFID機器の最適選定と先進機能の搭載】
当社は、RFID実証実験や、数々のRFID導入の経験を生かし、最適なPOSレジ用、入出荷用、棚卸用のRFID機器を選定し、現場に適合したRFIDソリューションを構築しました。また、EPCglobal準拠のEPCIS(EPCインフォメーションサービス)、ALE(アプリケーションレベルイベント)を搭載したシステムを構築し、さらにPOSシステムは、日本初のRFID Scanner OPOSを搭載し、親和性、拡張性を追求しました。
【システム構築費用、電子タグ費用】
RFIDシステム導入において懸念されるシステム構築費用に関しては、基幹システムは一切変更せず、RFIDシステムをアドオンしたことと、ミドルウェアを有効活用し、従来のバーコードシステムとRFIDシステムとの共存を可能にしたことにより、構築・導入費用の大幅な低減を可能としました。また、商品1点ずつに付与される電子タグの費用に関しては、調達ルートやサプライチェーンのフロー見直しを行うことにより、導入可能な単価を実現しました。このように仕組みを変革し、十分な費用対効果の実現を可能としているのも大きな特長です。
【今後の展開】
これまで店頭では入荷数量と販売数量の定量データを店舗店員からの定性的な情報と合わせて集計することで、各種企画や計画を行っていましたが、アパレル業界は外的要因による変動を受けやすく、今日の移り気な消費者に対して定性的な情報による企画や計画の精度を向上させることは困難であるといえます。そこで店頭情報や顧客の趣味趣向を定量的に把握することで精度の向上を図ることが重要となります。店頭の顧客・商品動向を可視化する上で、RFIDシステムは管理レベルの最小単位である個品データを取得できることから、さまざまなサービスに展開可能となります。
例えば個々の商品情報のトレース把握やサイズ別・色別、関連商品などの在庫状況・所在が把握できることにより、接客面では機会損失の削減が期待できます。また、企画面ではこれまでは取得できなかった販売時点より前の顧客行動特性が分かることで、売れる商品・売れない商品の特徴を把握し、新たな商品開発へ向け、適時顧客志向な情報を得られることになり、管理面では魅力ある店づくりのために店舗側へ新たな気付きで得られた的確な情報をフィードバックすることが可能になると考えられます。このように店舗オペレーションの効率化のみならず、試着室にRFID機器を設置することにより、販売前の情報を取得し、戦略的ブランド構築を支援する等、ソリューションの展開を推進していきます。
なお、今回導入する『RFID UHF帯を用いた店舗オペレーションシステム』は、3月9日から東京ビッグサイトで開催される リテールテックJAPAN2010 東芝テックブースにおいて出展します。その先進店舗オペレーションを、ぜひご体感ください。
【店舗設置イメージ】
   アンテナはカウンタの下に設置されています(左)、「I.T.'S. international」1号店(右)
【システム概要】
 
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