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■NSユナイテッド海運/次の10年に向けて確実な一歩を(2021年 新年あいさつ) |
2021年 新年あいさつ(グループ役職員向けトップメッセージ) 次の10年に向けて確実な一歩を 皆さん新年あけましておめでとうございます。 いつもと変わらない新春を迎えることができましたが、街角の景色は例年と大きく異なり ました。いろいろな大きな変化が、世界に経済に産業に会社にそして職場に現在も進行中で すが、皆さんと一緒に、この1年を次につながる充実した年にしていきたいと考えています。 今年は中期で掲げた次の10年に向けた舵取りの第一歩、大変重要な年となります。 安全第一 まずは、コロナ禍が長引く中で、引き続き BCP 対応と感染対策には万全を期し、従業員や ご家族の安全確保に努めてまいります。皆さんのご協力をよろしくお願いします。 そして海上勤務の方々、年末年始も休みなく安全運航にご尽力ありがとうございます。コ ロナ禍は、あらためて我々海運の社会における位置づけと、船員の皆さんの頑張り、そして 安全や健康の意味を深く考える機会となりました。今一度安全を最優先に取り組み、輸送を 支えていくとの思いを強くしています。 一方で、大変残念ですが、直近では大型船の衝突事故が発生しました。幸い人命や環境に 関わる最悪の事態には至りませんでしたが、何よりも荷主はじめ関係する方々に大変なご迷 惑をおかけすることになったことは大いに反省しなければなりません。U ブランドの挽回に つなげるべく、もう一度気を引き締めていきたいと考えています。 取り巻く事業環境 さて、世界経済は少しずつコロナ禍の落ち込みから回復途上にあります。中国はいち早く V 字回復を実現しましたが、他国はまだら模様の回復と言えます。そのような中で、お世話になっている鉄鋼業では需給改善が鮮明になり明るい材料もでてきました。きっと今年のバ ルカー海運市場にプラスに効いてくると期待しています。ただ一つだけ言えるのは、中国の 存在感が大きくなり、中国を中心とした経済は隣国としていい面もありますが、気を付ける べき面もあることは頭に入れておく必要がありそうです。 その鉄鋼業にとって昨年はこれまで経験したことのない事態となりました。中国の鉄鋼生 産が年率10億トンを超えて推移する一方で、日本の多くの高炉が一時休止や閉鎖をすると いうコントラストはコロナ禍による需要の減少だけでなく、次の時代に向けた構造転換の開 始ということができます。 また海運造船もご存じのとおり、大きな正念場を迎えています。特に造船は中国との競争 で、培ってきた日本の優位性が試される局面に入り、内外で再編の動きが加速化しています。 これは船づくりを通して一緒に歩んできた我々海運にとってのチャレンジでもあります。 こういった動きは、日本の産業構造の地殻変動と捉える必要がありますが、そんな中で当 社は今後どんな絵を描いていくか。現在の文脈における産業構造の転換とは、それはかつて のような例えば工業から情報産業へということではありません。重要なことは、同じ産業の 中での不断の見直しであり、新たな視点での企業価値の創出ではないでしょうか。なかなか 簡単ではありませんが、時代とともに競争優位の前提も変わっていく中で、当社としてもこ れまでと同じでいいのか考えていかなければなりません。 中期経営計画 そのような認識の下で、昨年当社は統合10年の節目を迎え、次の中期経営計画を、時間 軸を長くとり2030年に向けてということで策定しました。これまでを振り返り、次の1 0年を見据え今何をすべきか、誕生から自立に向けてどんな準備が必要かを検討してきたと ころです。 FORWARD2030 では、企業理念でもある「収益性と社会性を備えた企業を目指す」という 目標をあらためて確認し、事業環境・市場環境の変化や気候変動を中心とした環境問題に対 応していくために6つの重要な経営上のマテリアリティ(安全運航・環境保全・顧客満足・ イノベーション・人材・ガバナンス)を定めました。課題解決には船隊整備などハード面だ けでなくソフト面、支える人と技術にフォーカスしていくことが重要であり、まさに ESG へ の取り組みが大切であると認識したところです。ESG については息の長い取り組みで、組織 や企業文化にもつながるものであり、職場の理解活動も行っていく予定です。 この取り組みは U ブランドそのものですが、いかに当社企業価値の拡大と持続可能な社会 への貢献につなげていくことができるか、そしてサステナブルな事業構造やよりレジリエン トな経営基盤に結び付けられるか真価が問われます。ハードとソフトの両面から軌道修正を 行いつつ中期経営計画の達成に向けて頑張っていきましょう。 続きまして、今年の取り組みについて触れたいと思います。 今年の取り組み 第一は、安全運航の再確認です。昨年の安全成績は大きく悪化しました。特に11月にブ ラジルで発生した他船との衝突事故は水先人による嚮導中とはいえあってはならない事故で した。当社にとってそのシンボルともいえる大型鉱石船での事故は大いに反省しなければな りません。さらに最近の動きとして、他社によるモーリシャスでの座礁事故以降、海運会社 として法的責任だけでなく社会的な責任を問われる時代になりつつあり、今後の運航に当た っては一層の安全意識の喚起、スキル向上、支えるサポート体制強化が求められます。 第二は、厳しくなる事業環境変化への準備です。中期経営計画において、事業環境の構造 変化を想定しましたが、足下では遠景が近景に、また不確実性が増してきています。希望的 観測は排し、もう一度耐性を正面から見つめ直すことが必要です。 一つ目は、鉄鋼業を巡る動き、特に日本製鉄の生産構造改革に向けた施策が進行中であり、 今後の時間軸の中で我々インダストリアルキャリアとして適切な対応が求められます。我々 としても将来像を頭に持ちながら今何をすべきか一定の工程表を作成して、痛みも伴います が一方で今までと異なるアプローチや工夫の見せ所、次への展開を準備していく必要があり ます。これは原料だけでなく不定期、近海の鋼材輸送についても同様であります。 二つ目は、中国を巡る動き。世界経済は大きくなった中国への依存度を増しています。こ れは将来における Volatility の増大につながる可能性が大きいと言わざるを得ません。また 中国にはバルカーの建造能力があり供給圧力は大きい。中国がベンチマークになり海運市場 にも影響が出ることは頭に入れておかなければなりません。 三つ目は、金融市場を巡る動き。これまでは為替環境には比較的恵まれてきましたが、こ れからは円相場についても一定の備えや考え方を整理しておく必要がありそうです。 事業の土台となる船隊の持ち方とその耐性強化に向けて継続的検討を進めていきたいと考 えます。 第三は、成長が期待されるビジネスの展開に向けてです。中期でも掲げた目線を日本の外 に向けた海外展開や環境・脱炭素化をキーワードにした今後伸びるエリアでの開拓を進めて いく必要があります。皆さんの努力により着実に海外ミルや資源会社、電力関係など新旧顧 客との取引は深化しています。またバイオマス燃料をはじめとして内外航一体でのアプロー チも成果を生みつつあります。今後は国内のエネルギー転換・ガス化も進んでいくことでし ょう。一つ一つ実績を積み上げていければと期待しています。また水素やアンモニアなど新 しい分野の研究も始めていきたいと考えます 第四は、待ったなしの環境対応です。まずは、当社中期 CO2削減目標に向けたロードマッ プの作成について、昨年スタートした環境保全推進グループが現在鋭意取り組んでくれてい ます。1年前との大きな違いは2000年代半ばに、カーボンニュートラルを目指すことで 世界の足並みが揃ったことです。海運においても既存船への排出規制がまとまり、今後の課 金制度も俎上に上り、ゼロエミッションに向けた技術開発が展開されつつあります。CO2 排 出による格付け制度も導入予定であり、目に見える仕組みが船社選別や ESG 評価につながっていく可能性を秘めています。当社としても全社を挙げて取り組むとともに、目標を共有す る関係者とのコラボレーションをいかにつくっていくかがキーとなります。 第五は、職場の生産性向上とエンゲージメント、そして内部統制・コンプライアンスにつ いてです。コロナ禍で最も変わるのは働き方ではないでしょうか。職場も在宅勤務・フレッ クスやWEB活用など制度やメニューが広がり、自ら働き方を選択できるようになりました。 これをきっかけに仕事のやり方を振り返り、DX 活用・業務の棚卸や改善を進め、職場の生産 性向上につなげていきましょう。そしてこれは皆さんの能力発揮や仕事への充実感にもつな がると信じています。また同時にこういったより良い職場環境こそが、エンゲージメントの 向上を通して、職場の統制や高いコンプライアンス意識にもつながると考えます。以上、お 願いも含めていくつか申し上げました。 最後になりますが、統合10年を経て真価が問われるのはこれから、広がる海にどんな絵 を描くか。目線を上げて、次の10年に向けて、次への準備、そして次なる前進に向けて、確 実な一歩となるよう頑張っていきたいと思います。皆さんのご協力を心からお願いしごあい さつとさせていただきます。 |
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