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■キャセイパシフィック航空グループ/純利益は前年比20・2%増(2014年度決算報告)
キャセイパシフィック航空 2014年度決算報告
2015年03月18日




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概要


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2013


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前年比




総売上高


百万香港ドル


105,991


100,484


+5.5%




純利益


百万香港ドル?????????


3,150


2,620


+20.2%




一株あたり利益


香港セント


80.1


66.6


+20.3%




一株あたり配当金


香港ドル


0.36


0.22


+63.6%




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キャセイパシフィック航空グループは本日、2014年度(2014年1〜12月)通期決算での純利益が前年度の26億2000万香港ドルを上回る31 億5000万香港ドル(約492億6000万円)となったと発表した。総売上高は前年比5.5%増の1059 億9100万香港ドルで、一株あたりの利益は前年の66.6香港セントから20.3%増の80.1香港セントとなった。
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2014年上半期におけるグループの業績は、高値が続いた航空燃料価格と平均旅客単価(旅客1人を1キロメートル輸送することで得る収入の平均)の低下、航空貨物市場における需要低迷と供給過多などに見舞われたものの、下半期では状況が好転。通年での旅客需要は堅調で、特に夏とクリスマスの繁忙期は好調だった。長期の低迷が続いた貨物需要も2014年の夏頃から回復し始め、ピーク期となる第4四半期は好調に推移した。航空燃料価格の低下に伴い、第4四半期においてはグループ全体の業績は底上げされたものの、燃料ヘッジでの損失により一部が相殺された。
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キャセイパシフィック航空と香港ドラゴン航空の旅客部門における2014年度の売上高は、前年比5.4%増の757 億3400万香港ドルに上った。新たな路線開設(香港とドーハ、マンチェスター、ニューアークを結ぶ各路線)と既存路線での増便により、輸送能力は5.9%増強された。座席占有率は1.1%ポイント上昇の83.3%となり、輸送旅客人数も5.5%増の3160万人に上った。上半期と比べると下半期で改善が見られたものの、平均旅客単価は1.8%減の67.3香港セントとなった。長距離路線では全てのクラスで需要は好調に推移したが、北米路線での旅客数の伸び率は輸送能力の増加率にはおよばなかった。また近距離路線でも競争激化によって平均旅客単価は圧迫された。
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長期の需要低迷が続いた貨物需要は2014年の夏になると回復し始め、第4四半期では好調に推移。グループ全体の貨物部門における売上高は、対前年7.3%増の254 億香港ドルを記録した。下半期で需要回復が見られたものの、供給過多に起因する上半期での航空貨物運賃の押し下げが響き、キャセイパシフィック航空と香港ドラゴン航空の通年での平均貨物単価(貨物1トンを1キロメートル輸送することで得る収入の平均)は5.6%減の2.19香港ドルとなった。また輸送能力は対前年で10.4%増強され、貨物占有率は2.5%ポイント上昇し64.3%となった。上半期においては需要動向を注視しながら輸送能力の調整を続けたが、下半期はほぼ通期で貨物専用機をスケジュール通りに運航した。またキャセイパシフィック・カーゴ・ターミナルの通年での操業は、グループによる貨物業務の効率化に寄与した。
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グループ全体の支出において燃料費は最大のコスト要因であり、2014年の燃料費(ヘッジによる影響は除く)は対前年で0.7%増えたものの、旅客と貨物の輸送能力増強の割合である5.9%、10.4%と比べるとかなり低く抑えられている。運航便数の増加に伴い燃料消費量は増えたが、優れた燃料効率を誇る最新鋭機の導入と、燃費性能に劣る旧型機の退役を進めることによって、燃料消費量増の割合は低く抑えられた。そして第4四半期では燃料価格の下落に伴いグループ全体の業績は底上げされた。コスト全体に占める燃料費の割合は前年の39.0%から39.2%への微増にとどまった。航空燃料価格の激しい変動による影響を抑えるためのリスク管理は重要であることから、燃料ヘッジの契約は2018年まで延長されている。2014年の第4四半期における燃料価格の急落はグループ全体の利益を押し上げたものの、同時に燃料ヘッジでの損失が発生した。未実現損失も多く生じ、これらは2014年12月31日時点での連結決算書に反映され、連結純資産の減少をもたらした。
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キャセイパシフィック航空グループは運航機材への多額な投資を続けており、2014年にはボーイング777-300ER型機を9機、エアバスA330-300型機を5機、エアバスA321-200型機(香港ドラゴン航空)を2機の合計16機を受領する一方で、計6機のボーイング747-400型旅客機を退役させた。また2013年には計6機の747-400F型貨物専用機をボーイング社へ売却することで合意し、2014年11月にはこのうちの1機を売却。残る5機のうち2機については駐機措置がとられているが、2016年末までに全機の売却が完了となる。2014年12月31日の時点で、キャセイパシフィック航空グループは2024年までの受領が予定されている合計79機の最新鋭機の確定発注を済ませており、このうちの9機は2015年に受領予定となっている。
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グループの旅客・貨物便の運航ネットワークは拡大を続けており、キャセイパシフィック航空では2014年に香港とドーハ、マンチェスター、ニューアークを結ぶ各路線での旅客便を新たに就航。2015年3月には香港/チューリッヒ線、5月には香港/ボストン線、9月には香港/デュッセルドルフ線を開設する。併せて2014年6月には香港/ロサンゼルス線を毎日4便へ増便し、2015年6月には香港/サンフランシスコ線を週17便へと増便する。また香港ドラゴン航空は香港/デンパサール(バリ)線と香港/ペナン線に就航(ペナン線はキャセイパシフィック航空から継承)するとともに、他にも数多くの路線で増便を図っている。そして2015年3月には新たに羽田/香港線で毎日1便の運航を開始する。貨物便ネットワークでは、キャセイパシフィック航空が米・オハイオ州のコロンバス、カナダのカルガリー、さらにプノンペンへの定期貨物便の運航を開始。2015年3月にはインドのコルカタにも就航している。
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キャセイパシフィック航空では2011年より順次進めていた新型および改良型座席の全機材への配備を完了。香港ドラゴン航空も2014年12月31日時点で、新しいビジネスクラスとエコノミークラスの配備を全てのエアバスA330-300型機と6機のエアバスA321-200型機で終えている。2014年11月にはエアバスA320-200型機への新しいビジネスクラスとエコノミークラスの搭載を開始しており、2018年までに全機への配備完了が予定されている。2014年10月にキャセイパシフィック航空ではロゴマークをリフレッシュ。新たなブランドコンセプトは刷新されたウェブサイトや2014年12月に新設された羽田空港のキャセイパシフィック・ラウンジで取り入れており、2015年6月にリニューアルオープンが予定されている香港国際空港のザ・ピアのファーストクラスラウンジなどに反映される。
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関連会社である中国国際航空からの利益配当は期待を下回る結果となった(中国国際航空の決算は3ヶ月遅れでグループ決算に反映)。中国国際航空の業績は厳しい事業環境と2014年初頭の人民元安に伴う多額の為替差損による打撃を受けたが、年後半には燃料価格の下落により改善が見られた。また2014年にはキャセイパシフィック航空グループと中国国際航空が中国国際貨運航空へ多額の資本を注入すると同時に貸付を実施。新たな資金は新機材の購入に向けられ貨物業務の効率化が図られる。
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キャセイパシフィック航空のジョン・スローサー会長は「2014年度の業績で全般的に改善が見られたのは喜ばしい。回復基調は2015年第1四半期に入っても継続しており、通年の業績についても期待ができる。貨物需要も回復傾向が続いており、米西海岸の港湾混雑問題による海上貨物輸送の停滞も航空貨物の需要を後押ししているとともに、燃料価格の下落も追い風となっている。これらの好要因は関連会社の業績の底上げにも繋がっている。競争激化が続く旅客事業では旅客単価の維持が難しくなっているものの、需要全般は堅調に推移していることからも見通しは明るい」
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「2014年においてもキャセイパシフィック航空と香港ドラゴン航空はお客様に選ばれる航空会社となるべく尽力した。史上最多の通算4度目となるスカイトラックスの『エアライン・オブ・ザ・イヤー賞』の獲得は、お客様から我が社の努力が評価されていることを感じさせてくれた。グループは健全な財務基盤を維持しており、長期的観点での戦略的投資を続けることで、世界有数の国際航空輸送拠点としての香港の地位向上に貢献していく所存だ」と述べている。
 
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