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| ■東レ/チェコにおける水なし平版生産工場を新設 |
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チェコにおける水なし平版生産工場の新設について 東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:)は、このたび、チェコ共和国にある当社子会社Toray Textiles Central Europe s.r.o. (TTCE)において、水なし平版の生産工場を新設することを決定しました。約50億円を投じ、2014年1月からの生産開始を目指します。 今回新設する設備は、水なし平版として日本に次ぐ欧州初の大型専用工場であり、生産能力は現在日本で生産している岡崎工場の設備と合わせ、約2倍となります。 TTCEは、1997年にチェコ共和国モラビア地方プロステヨフ市で、裏地用途など向けポリエステル長繊維織物の製造・販売会社として設立し、2005年からは欧州向け新聞印刷用途の水なし平版の断裁加工を行っています。 これまで欧州向けには日本から水なし平版を輸出し、TTCEで断裁加工を行った後に出荷していましたが、欧州における新聞印刷用途の需要増加に伴い、現在でもフル生産を続けている岡崎工場に加え新しい生産拠点が必要になったことから、この度の工場新設決定に至りました。 水なし印刷は、他の平版印刷と違い、環境面での規制対象となっているイソプロピルアルコール(IPA)を含む湿し水が不要であるとともに、現像時に強アルカリ溶液を使用しないため廃液がきれいであるという、極めて環境に優しい版材です。また、印刷開始時の生産ロスも少なく、印刷品質の向上と安定がはかれることに加え、湿し水や溶液が不要なことで印刷コストの低減にも繋がります。 これらの優れた特長が、環境問題への意識が高い欧州で大いに評価され、2005年に初めて新聞印刷用途で採用されて以来、現在の欧州向け販売量は5倍にまで拡大しています。 また近年では欧州だけでなく、世界的な環境意識の高まりの中、平版印刷業界全体で有機溶剤低減やアルカリ現像廃液の削減など、環境問題への対応が急務となっています。加えて、デジタル技術の進展などを背景に、画像データをレーザーで印刷版に書き込むCTP(Computer To Plate)システムの普及が急速に進んでおり、このシステムに適している水なし版の需要は今後ますます増大すると予想されます。今回のチェコにおける工場新設は、このような印刷業界の流れに呼応し、お客様のニーズに応えるものです。 東レは現在、昨年4月からスタートさせた中期経営課題「プロジェクト AP-G 2013」に取り組んでおり、その成長戦略を実行するための具体的なプロジェクトとして「グリーンイノベーション事業拡大(GR)プロジェクト」を強力に推進しています。環境に優しい水なし平版は、当社のGR製品の一つであり、今後も"Innovation by Chemistry"のスローガンのもと、持続可能な社会の実現、印刷業界、情報化社会の発展に貢献していく所存です。 以上 <ご参考> 1. TTCEの概要 (1) 社名 : Toray Textiles Central Europe s. r. o. (TTCE) (2) 所在地 : チェコ共和国モラビア地方プロステヨフ市 (3) 設立 : 1997年9月 (4) 資本金 : 13.5億コルナ(約57億円) (5) 出資比率 : 東レ100% (6) 代表者 : 菅谷 昇三 (7) 事業内容 : ポリエステル長繊維織物・エアバッグ用基布の製造・販売、水なし平版の断裁加工 2. 「水なし平版」について 「水なし印刷」とは、印刷工程で揮発性有機溶剤(VOC)を発生させる「湿し水」を一切使用しない印刷方式です。印刷準備に必要な用紙も少なくてすむ、環境に優しい印刷方法です。 以上 |
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