国土交通省／第１回日露運輸作業部会会合（次官級）の結果を公表｜物流ﾆｭｰｽ

ﾆｭｰｽ　

用語　

ｾﾐﾅｰ

■国土交通省／第１回日露運輸作業部会会合（次官級）の結果を公表

第１回日露運輸作業部会会合（次官級）の結果について
国土交通省及びﾛｼｱ運輸省の次官級による会合を開催し､ﾛｼｱにおける物流を中心とした日露運輸分野における諸課題･政策について意見交換を行ったところ､結果について以下のとおりお知らせ致します｡
＜開催概要＞○日時平成24 年6 月11 日（月）9:00～12:30（午後は民間も含めた官民懇談会を開催）○場所三田共用会議所○主な出席者
【日本側】北村隆志国土交通審議官（共同議長）ほか国土交通省担当者､外務省上月欧州局審議官､経済産業省津田ﾛｼｱ･中央ｱｼﾞｱ･ｺｰｶｻｽ室長他【ﾛｼｱ側】ｵﾚﾙｽｷｰﾛｼｱ連邦運輸省次官(共同議長)ほか運輸省担当者､ﾛｼｱ鉄道社ほか
＜会合の結果＞①ｼﾍﾞﾘｱ鉄道､極東港湾の利用促進ｼﾍﾞﾘｱ鉄道及びﾛｼｱ極東港湾を利用した完成車､穀物､石炭等の貨物の輸送における現状と課題について議論を行いました｡日本側より輸出入手続､税関手続の簡素化､積み替え時間の短縮等全般的な課題について指摘し､ﾛｼｱ側からはこれら課題の解決のためﾛｼｱ側関係機関と共有しつつ改善に務める旨の表明がありました｡さらに､穀物輸送､完成車輸送に関連して以下のような意見交換がありました｡
＜穀物輸送について＞極東ﾛｼｱからの穀物輸出に関し､今後のﾛｼｱから日本を含むｱｼﾞｱ諸国への穀物輸出が戦略的に重要な問題になることを認識するとともに､極東の港湾において貯蔵施設等を含む専用の穀物ﾀｰﾐﾅﾙが整っていないこと､鉄道貨車の不足等などのﾊｰﾄﾞ面でのﾎﾞﾄﾙﾈｯｸが存在することについてお互い共通認識を持ちました｡また､日本側は鉄道料金等の輸送ｺｽﾄの是正の必要性についても強調し､ﾛｼｱ側からは極東における穀物専用ﾀｰﾐﾅﾙの建設等について情報提供がありました｡
＜完成車輸送について＞ﾛｼｱ極東から欧州地域への自動車（完成車）の輸送に関し､ｼﾍﾞﾘｱ鉄道利用促進に関するこれまでの取り組みをお互いに歓迎するとともに､完成車輸送用の鉄道貨車の不足､ﾛｼｱ極東港湾における自動車ﾀｰﾐﾅﾙ施設やﾔｰﾄﾞの不足などﾊｰﾄﾞ面でのﾎﾞﾄﾙﾈｯｸが存在することについてお互い共通認識を持ち､また､将来の需要に対処するためのｲﾝﾌﾗ整備の必要性についても認識を共有しました｡②北極海航路の発展北極海航路を利用した貨物輸送の発展についてﾛｼｱ側より情報提供があり､日本側より今後も継続的な情報提供をﾛｼｱ側に求めました｡③運輸分野における両国の知見･経験の共有安全で使いやすい交通の実現､ｲﾝﾌﾗ開発に向けて､お互いの知見､経験を共有しつつ､協力関係を深めていく必要があることについて一致しました｡その関連で､ﾛｼｱ側よりﾛｼｱの衛星測位ｼｽﾃﾑ（GLONASS）の利活用について､日本側より長大橋やﾄﾝﾈﾙに関する建設技術やITS について紹介しました｡④作業部会の取り進め方作業部会会合（次官級）は年に1 回､日本とﾛｼｱとの間で交互に開催することになりました｡また､今回の会合で議題となった事項について詳細な議論を行うための専門家会合を設置することについて合意するとともに､各課題の解決に向けた進捗状況については､両国議長間で定期的にﾌｫﾛｰｱｯﾌﾟを行っていくことで合意しました｡④次回作業部会会合（次官級）次回の作業部会会合（次官級）は､２０１３年にﾛｼｱで開催することで合意しました｡
＜官民懇談会の主な議事＞上記作業部会会合（次官級）に引き続き､日露運輸分野に係る官民懇談会を開催しました｡民間企業､関連団体からは､50 社/団体を超える参加がありました｡懇談会では､ｼﾍﾞﾘｱ鉄道やﾛｼｱ極東港湾を含む輸送回廊の利用促進のため､現状の課題に対する解決に向けた活発な意見交換が行われました｡また､北極海航路､GLONASS の現状､長大橋やﾄﾝﾈﾙに関する建設技術等について､双方よりﾌﾟﾚｾﾞﾝﾃｰｼｮﾝを行い､活発な質疑応答がありました｡