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■川崎重工/舶用ディーゼル主機における排気再循環システムを開発
舶用ディーゼル主機における排気再循環システムを開発 ― NOx3次規制をクリア ―

2012年05月17日

川崎重工は、舶用ディーゼル主機における排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)システムを開発し、EGRシステム単独ならびにEGRシステムと水エマルジョン燃料※との組合せの両方において、舶用ディーゼル主機の窒素酸化物(NOx)排出量を国際海事機関(IMO)の3次規制値以下に低減させることに成功しました。EGRシステムと水エマルジョン燃料との組合せによって舶用ディーゼル主機のNOx排出量を3次規制値以下に低減可能であることを確認したのは、国内では初めてとなります。
国際航海に従事する船舶は2016年1月から実施される3次規制により、特定規制海域では舶用ディーゼル機関からのNOx排出量を1次規制比で80%削減することが義務づけられます。この規制に対応するため、当社はこれまでNOx低減技術の開発に積極的に取り組んでおり、このたび実機サイズの試験機関を用いた試験においてEGRシステム単独によるNOx低減、EGRシステムと水エマルジョン燃料との組合せによるNOx低減がいずれも3次規制を満足することを確認しました。
EGRシステムは、排ガスの一部をエンジンに還流させることによりシリンダー内の燃焼温度を下げ、NOxの生成を抑制するシステムで、他のNOx低減技術と比較して追加機器がコンパクトであり、またC重油を従来どおり燃料として使用できるという特長を有しています。当社が開発したEGRシステムはこれらの一般的な特長に加えて、エンジンに還流させる排ガスを洗浄するスクラバを独自設計することで掃気系統の安全性に配慮するとともに、独自のEGR用掃排気系統と過給機の選定により、NOx低減とトレードオフの関係にある燃費への影響を極小化することが可能です。さらに水エマルジョン燃料と組み合わせることで、EGRシステム単独の場合と比較して燃費改善効果があることも確認しています。
今回のEGRシステム単独ならびにEGRシステムと水エマルジョン燃料との組合せによるNOx低減の成功を受けて、現在、システム最適化のための開発を継続するとともに、実船搭載に向けてEGRシステムの主要機器をディーゼル主機に装備したパッケージ型EGRシステムの設計を進めており、2015年を目処に市場投入する予定です。
川崎重工は、地球環境の保全と更なる改善に貢献するために、今後も様々な技術開発に積極的に取り組んでいきます。
 



 

水エマルジョン燃料とは、燃料中に細かい水粒子が分散して含まれる燃料のことです。水粒子が蒸発して周囲の熱を奪うことによりシリンダー内の燃焼温度を下げ、NOxの生成を抑制する効果があります。

 
 
 
【 EGRシステムのイメージ 】
 
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