中外製薬／新規抗体医薬品創製のための新会社をｼﾝｶﾞﾎﾟｰﾙに設立｜物流ﾆｭｰｽ

ﾆｭｰｽ　

用語　

ｾﾐﾅｰ

■中外製薬／新規抗体医薬品創製のための新会社をｼﾝｶﾞﾎﾟｰﾙに設立

新規抗体医薬品創製のための新会社Ｃｈｕｇａｉ　Ｐｈａｒｍａｂｏｄｙ　Ｒｅｓｅａｒｃｈ　Ｐｔｅ．　Ｌｔｄ．をｼﾝｶﾞﾎﾟｰﾙに設立　中外製薬株式会社［本社：東京都中央区／社長：永山　治］（以下､中外製薬）は､革新的な抗体創製技術を活用した新規抗体医薬品の創製に特化した研究を行うことを目的に､新会社（会社名（予定）：Ｃｈｕｇａｉ　Ｐｈａｒｍａｂｏｄｙ　Ｒｅｓｅａｒｃｈ　Ｐｔｅ．　Ｌｔｄ．､以下ＣＰＲ）をｼﾝｶﾞﾎﾟｰﾙに設立することをお知らせします｡　ＣＰＲでは様々な国籍や専門性をもつ多様な研究者が､中外製薬が保有する独自の新規抗体創製技術を活用し､治療効果を飛躍的に高める可能性のある抗体医薬品候補を迅速かつ効率的に創製します｡ＣＰＲでは年間５つ以上の開発候補品の創製を目標としており､中外製薬の開発ﾊﾟｲﾌﾟﾗｲﾝのより一層の充実が図られます｡　中外製薬は､従来の抗体では不可能であった｢１分子の抗体が標的とする抗原の作用を繰り返し遮断すること｣を可能としたＲｅｃｙｃｌｉｎｇ抗体（＊１）技術（２０１０年１０月､Ｎａｔｕｒｅ　Ｂｉｏｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙに発表）を開発しました｡それに加え､その技術をさらに改良して従来の抗体では不可能であった｢標的とする抗原を血漿中から除去すること｣を可能にしたＳｗｅｅｐｉｎｇ抗体（＊２）技術を開発しています｡これらの抗体創製技術を活用することで､多くの疾患において従来の抗体では到達できないと考えられていた治療効果を実現する（＊３）ことが期待できます｡　中外製薬は､国内外の研究機関とのﾈｯﾄﾜｰｸ構築に積極的に取り組んでおり､ＣＰＲはＣ＆Ｃ　ﾘｻｰﾁ･ﾗﾎﾞﾗﾄﾘｰｽﾞ（韓国）､ﾌｧｰﾏﾛｼﾞｶﾙｽﾞ･ﾘｻｰﾁ（ｼﾝｶﾞﾎﾟｰﾙ）ならびに未来創薬研究所（東京）に次いで､中外製薬の４番目のｻﾃﾗｲﾄ研究所となります｡　中外製薬は､日本のﾊﾞｲｵ医薬品のﾘｰﾃﾞｨﾝｸﾞｶﾝﾊﾟﾆｰとして､今後も革新的な技術開発とその技術の応用により､ｱﾝﾒｯﾄ･ﾒﾃﾞｨｶﾙ･ﾆｰｽﾞに応える医薬品を創製し､世界の医療と人々の健康に貢献していきます｡［新会社の概要］　１．会社名（予定）：Ｃｈｕｇａｉ　Ｐｈａｒｍａｂｏｄｙ　Ｒｅｓｅａｒｃｈ　Ｐｔｅ．　Ｌｔｄ．　２．所在地（予定）：３　Ｂｉｏｐｏｌｉｓ　Ｄｒｉｖｅ，　Ｓｙｎａｐｓｅ，　Ｓｉｎｇａｐｏｒｅ　１３８６２３　３．資本金：１５０万ｼﾝｶﾞﾎﾟｰﾙﾄﾞﾙ（中外製薬１００％出資）　４．事業内容：新規抗体医薬品候補の創製業務の受託　５．ＣＥＯ／ＣＯＯ：取締役ＣＥＯ　松原　亨一／取締役ＣＯＯ　岡部　尚文　６．設立予定：２０１２年１月　７．従業員数：約６０名＊１　Ｒｅｃｙｃｌｉｎｇ抗体：抗体をﾘｻｲｸﾙすることで何度も繰り返し抗原に結合することができる抗体｡従来の抗体は標的となる抗原と１回しか結合することができない｡＊２　Ｓｗｅｅｐｉｎｇ抗体：血漿中に存在する標的抗原に対して結合するだけでなく､血漿中から積極的に標的抗原を除去する作用を有する抗体｡従来の抗体は標的となる抗原に結合するだけで､標的抗原は抗体に結合したまま血漿中に蓄積してしまう｡＊３　革新的抗体技術により､抗体医薬品が狙うことができる抗原を拡大することができる｡従来の抗体医薬品では限界があり､血漿中の濃度が極めて高い抗原や血漿中に存在すること自体で毒性を持つ抗原等を標的とすることはできない｡新しい技術を用いることでこれらの抗原を標的とすることが可能となるとともに､投与量や投与頻度の低減などにおいて飛躍的に利便性が向上する｡