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| ■JFEスチール/西日本製鉄所(福山地区)UOE鋼管製造設備を増設 |
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西日本製鉄所(福山地区)UOE鋼管製造設備増設について〜世界最厚レベルの高強度鋼管製造が可能に〜 当社は、従来から進めているUOE鋼管の高級化戦略の一環として、このたび西日本製鉄所(福山地区)の溶接管(UOE)工場において高強度厚肉鋼管製造設備を増設しました。加えて、UOE鋼管の原板を製造する厚板工場において、TMCP(*1)技術を支える主要冷却設備である『Super-OLAC』(*2)を改良し、より厳格な仕様の厚板製造が可能となりました。 世界のエネルギー需要は拡大を続けており、天然ガスや石油の開発地域や開発環境は多様化しています。今後は、より遠方からの大規模かつ効率的な輸送のための高圧操業化や使用鋼材量の低減を可能とする高強度化が進むとともに、地震・凍土地帯などのより苛酷な環境下での輸送を可能とする高変形性能を有する厚肉化の要求も高まっています。 これらのニーズに応えるため、当社は西日本製鉄所(福山地区)の溶接管(UOE)工場において、従来のプレス機に併設して独自のベンディング型(図1参照)プレス機を増設しました。これにより、高強度UOE鋼管の製造可能管厚はAPI X70(*3)では34mmから45mm、X80(*3)では33mmから40mmへと拡大し、世界最厚レベルの厚肉鋼管の製造が可能となりました。また、新プレス機の荷重は1万トンの能力があり、高い生産性を有しています。10月3日に稼働を開始し、現在順調に営業生産を行っています。 また、2011年3月には、西日本製鉄所(福山地区)の厚板工場において、冷却設備である『Super-OLAC』に改良を加えた『Super-OLAC-A(Advanced)』が稼働しました。冷却速度が向上するとともに、鋼板の均質性も向上することによって、低温靭性かつ高強度、低温靭性かつ高変形性能など、より厳格かつ複合的な仕様に対応でき、溶接性にもより優れた厚板の製造が可能となりました。 これら一連の設備投資の結果、低温靭性に優れた高強度厚肉鋼管、耐サワー(硫化水素腐食防止)厚肉鋼管、深海用耐コラプス性(圧潰性)厚肉鋼管、高変形性能鋼管『HIPER』(*4)など、様々な使用条件に対応した高級UOE鋼管を幅広いサイズで供給できるようになりました。当社は、高級UOE鋼管の販売量を従来の年間10万トンから2012年度内には年間30万トンレベルまで拡大することを目指します。 当社は今後とも、お客様のニーズにお応えできる最先端の技術革新、商品開発に注力し、鋼管をはじめとする高機能・高品質な鋼材商品の提供を通じて、世界の資源・エネルギー開発に貢献してまいります。 (*1) TMCP : Thermo Mechanical Control Process(熱加工制御)の略で、鋼材の圧延過程において所要材質性能を確保するために、スラブ加熱〜圧延〜冷却の各工程の温度あるいは圧下率を厳密に管理する製造方法。 (*2) 『Super-OLAC』(On-Line Accelerated Cooling) : 理論限界相当の高冷却速度、高精度冷却機能を有するオンライン加速冷却設備。JFEスチールのオンリーワン先端技術であり、3地区の厚板工場全てに導入済。 (*3) API X70、X80 : 石油・天然ガスなどを長距離輸送するために使用される高強度の鋼管。APIはアメリカ石油協会規格、X70、X80は降伏強度がそれぞれ485MPa、555MPaであることを示す。 (*4) 『HIPER』 : Higher Performance for Earthquake Related Ground Movementsの略 『OLAC?』、『HIPER?』はJFEスチールの登録商標です。 【図1】従来型のプレス機とベンディング型プレス機の違い 【写真】 新プレス機外観 新プレス機で製造した鋼管 |
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