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■日本郵船/海水抵抗を低減、CO?10%削減見込む「空気潤滑システム」の実証実験へ
泡のチカラでエコ「空気潤滑システム」の実証実験へ?海水抵抗を低減、CO?10%削減見込む?
2010年2月24日日本郵船株式会社日之出郵船株式会社三菱重工業株式会社

   日本郵船株式会社(本社:東京都千代田区、社長:工藤泰三 )と三菱重工業株式会社(本社:東京都港区、社長:大宮 英明 )は海上輸送でのCO2削減策として共同開発した、空気を船底に送り込み泡の力で船舶と海水の摩擦抵抗を低減させる「空気潤滑システム」の実証実験を開始します。ブロア(送風機)方式による同システムの恒久的運用は世界初の試みで、約10%のCO2削減効果を見込んでいます。実験を行うのは日本郵船グループの日之出郵船株式会社(本社:東京都千代田区、社長:木下純夫 )運航のモジュール運搬船注1で、2010年3月31日及び11月下旬に竣工致します。
    地球温暖化問題への取り組みが強く求められる中、日本郵船は海上輸送全般におけるCO2削減に積極的に取り組んでいます。また、三菱重工はCO2削減のニーズに適合した船舶の開発を重要課題と位置付けてきました。日之出郵船は今般のモジュール運搬船建造計画の当初よりこの空気潤滑システムが同船型に物理的に最適との判断のもとに実採用に踏み切りました。
 
   モジュール運搬船は大型船の中では幅広で喫水が浅いという特徴があるため、水圧が比較的小さく船底に空気を送りこむ際の送風機の必要電力量が小さくなることと、船底が平らで幅広のため送り込んだ空気を船底部分に滞留させやすいことから、実証実験としてCO2削減効果の検証をしやすいと判断したものです。なお、同プロジェクトは2009年5月29日に国土交通省から平成21年度の「船舶からのCO2削減技術開発支援事業」の補助対象事業として選定を受け注2、日本海事協会の共同研究事業及び日本財団の助成事業による支援を受けています。
 
注1:石油・ガス開発サイトや工場に設置されるプラントなどを数千トン規模のプレ・ハブ構造物に分割して、海上輸送およびロール・オン/オフ方式で積揚する特殊重量物輸送船
 
注2:2009年6月15日発表 http://www.nyk.com/release/5/NE_090615.html
 

プロジェクトの概要
1.実験内容:
(1)燃費削減効果の検証
(2)さまざまな運航・海象条件下で船底に送りこまれた泡の動きの確認
(3)送り込む空気量と効果の関係検証
(4)CO2削減効果の実証
 
2.搭載船舶:三菱重工業(株)長崎造船所で竣工予定のモジュール運搬船
2010年3月31日竣工予定 「YAMATAI」(邪馬台)
同年11月下旬竣工予定 「YAMATO」(大和)
 
3.モジュール運搬船と本システムイメージ  (参考:三菱重工業(株)資料から)


モジュール運搬船イメージ図



本システムを搭載したモジュール運搬船を下から見たイメージ図


4.船舶への搭載イメージ


 
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