令和5年5月24日
令和5年5月10日から19日まで、国際海事機関(IMO)の第10回航行安全・無線通信・捜索救助小委員会※1が開催されました。 今次会合では、VHFデータ交換システム(VDES)の導入や、水先人の乗下船装置にかかる基準改正の審議が行われました。 |
1.VHFデータ交換システム(VDES)の導入VDESは、我が国が世界市場で高いシェアを有する「船舶自動識別装置(AIS)」の上位互換となる航海機器であり、双方向通信可能な特性を活かした航行の安全性向上が期待できます。
今次会合では、VDESをSOLAS(海上人命安全)条約上の航海機器と位置付け、その受信機の性能基準等を検討するための会期間通信部会
※2を、日本をとりまとめとして設置することが合意されました。
2.水先人の乗下船装置にかかる基準改正水先人の乗下船装置について、保守管理やその設置が適切に行われていなかったことに起因する転落事故が発生していることから、SOLAS条約において新たに保守管理要件の追加、設置基準や性能基準を見直すための検討が行われました。
当該検討においては、我が国から水先人だけでなく船員、設備製造者等関係者が多岐にわたることから、会期間通信部会
※2を設置して検討することを主張し、これが合意されました。
※1 船舶の航路指定、無線設備や航海機器の技術基準・搭載要件、捜索救助に関する国際的指針等について検討を行う小委員会
※2 会合が開催されていない間、メールベースで審議を行うグループその他の審議事項は別紙を参照ください。