~税関検査の高度化・効率化を実現~
NECは、税関検査の高度化・効率化にむけて取り組む財務省税関から、AI活用により検査対象の国際郵便物をリアルタイムに自動識別するX線画像識別処理システム(注1)を受注しました。
本システムは、国際郵便物の税関手続を担う外郵出張所にて、2022年4月から稼働開始する予定です。
なお、本システムは2020年6月に財務省関税局より発表された税関行政の中長期ビジョン「スマート税関構想2020」(注2)の施策である「先端技術の積極的な導入・利活用」の「AIによるX線検査画像審査支援」の一環として実施するものです。
近年、インターネットの普及による越境EC貨物や個人輸入の増加などに伴い、グローバルでモノの移動が増加しています。こうした中、税関では国際郵便物の迅速な通関手続が求められる一方、厳格な水際取締りも一層重要となっています。
従来、国際郵便物の税関検査では国外から届いた郵便物に日本への輸入が禁止・規制されている物品が含まれないことを確認するため、税関職員がX線検査装置等を用いて、X線画像の目視確認など人力で検査を行ってきました。今後ますます増加が見込まれる検査業務量に対応するため、新たな高度化・効率化の仕組みが求められていました。
本システムは、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE(注3)」のひとつであるRAPID機械学習(注4)を使用してNECと財務省が共同開発した高精度のAI学習モデルを搭載しており、X線検査装置に国際郵便物を通すことで、X線画像をリアルタイムにAIが分析・識別し、検査対象となる国際郵便物の一次スクリーニングを実施します。
これにより、税関職員の業務負荷を軽減しつつ、検査を高度化・効率化することが可能となります。
また、本システムはAIによる判定の精度を維持するための定常的な精度の監視モニタリング機能を搭載しており、取扱い郵便物の内容が変化してAIの精度が下がらないように、学習モデルの精度維持・向上を図ることができます。これにより、税関職員による高精度かつ迅速な検査業務の継続的な支援を実現します。
NECは今後も「NEC Safer Cities」(注5)実現に向けたソリューションやサービスの開発を加速・強化し、安全・安心な街づくりに貢献していきます。
以上
2023.01.13
2023.01.13
2023.01.13
2023.01.13
2023.01.13
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