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NSユナイテッド海運/2025年以降をにらんだ船づくり(2022年 新年あいさつ(グループ役職員向けトップメッセージ))

物流全般 2022.01.05

2022年 新年あいさつ(グループ役職員向けトップメッセージ)

中期経営計画の後半に向けて

皆さん新年あけましておめでとうございます。
まずは海上勤務の方々、年末年始も安全運航へのご尽力ありがとうございます。長引くコロナ影響はあらためて世界経済と物流を支える海運会社の位置づけと、船員の皆さんの頑張り、そして安全や健康の意味を深く考える機会となりました。世界のどこかで新年を迎えられている皆さんに敬意を表し、今一度安全を最優先に取り組み、輸送を支えていくとの思いを社員一同共有したいと思います。
さて皆さん、久し振りに行動制限も緩和された年末年始いかがだったでしょうか。まだまだ安心できない状況が続く中、感染対策には万全を期し、社員やご家族の安全を最優先に努めるとともに、昨年からの職場の BCP 残課題への対応を進めてまいります。


取り巻く変化
思えばコロナ禍での2年間は我々にいろいろなことを考えさせ、日本の社会、経済活動、日々の暮らし、会社や職場にさまざまな変容をもたらしましたが、身の回りでこれまで変えることができなかったことを変えてみる、変えるなら今、職場の見直しのいいきっかけを与えてくれたと前向きな評価ができるのではないでしょうか。
そのような中で4年間の現行中期計画も前半の2年が終わり、22年度からいよいよ後半の2年が始まります。2020年代を大きく見渡す中で今変化に向けてどんな種まきができるか、これまで考えてきたことを形に、各部門がそれぞれ次をにらんで、次期予算につなげていきたいと考えます。
ここで少し、当社を取り巻く動きについて、おさらいをしておきたいと思います。

一点目は、企業活動と社会の基調について、サステナビリティという価値規範がより支配的になってきました。代表的なSDGsは皆さんもご存じのとおりです。これまでの資本主義の反省も踏まえ、企業は環境や社会のサステナビリティへの貢献を通じて、自らの成長を実現していく時代となりました。今までは環境問題など外部化してきたものも、これからは企業の内部で解決策を検討する姿勢、そしてそれをビジネスチャンスと捉え企業価値の向上につなげていくことが求められます。
企業がそういったサステナブルな成長を目指す上で重視すべき3つの側面がESGであり、現行中期計画においてUブランドの向上を中心課題として取り組んでいますが、ますますその重要性が増してきたと言えます。特に、事業環境の変化やその背後にある価値規範そのものに変化があると、従来の需要や技術など当社の競争優位の前提条件が変わってくる可能性がありますので注意が必要です。
以上を踏まえ、昨年、当社としてのサステナビリティへの取り組みを再整理し、基本方針を策定するとともに皆さんの参加の下で、当社のパーパスを、当社がなぜ存在するのかその意義を言葉で表すことができました。「海上物流で、共に世界の今をつくる責任、未来へつなぐ責任を果たす」。当社の基本理念のDNAを包含した上で、我々の思いが凝縮されたものであり、組織と社員が共感できる内容ではないでしょうか。ぜひ皆さん、業務を遂行される際には、常に原点として自分事として頭に置いてほしいと思います。
二点目は、2050年にカーボンニュートラル(CN)を目指す国際海運のチャレンジです。CNに向けて世界の足並みが揃う中で、当社としても環境と企業価値の両立に向けた長い道のりが始まります。まずは今できることからやっていくことが重要ですが、一方で、CNへの道のりはまだまだ不透明と言わざるを得ない中にあって、投資に伴うリスク、費用をシェアすることも重要であり、思いを共有するステークホルダーとの協働も視野に入れていきたいと考えます。
三点目は、プライム市場上場です。当社は東証の市場再編に合わせ、この4月から最上位のプライム市場への上場を予定しています。そこはグローバルな投資家にとって魅力ある市場ということで、サステナビリティや多様性など踏まえた高いレベルのガバナンスを土台に稼ぐ力と企業価値の向上が求められます。取締役会の実効性向上と執行サイドの実力アップ。
さらに経営と職場の距離を縮めて、業務運営のレベルを上げていく必要があります。


今後の主な取り組み
以上の節目となる大きな動きも踏まえ、今後の主な取り組みについて触れておきたいと思います。
第一は、安全意識と船員問題。昨年から用船も含めると5件の接触衝突事故が発生しました。水先人による嚮導中の事故もありますが、いずれも共通するのは安全に対する認識や危険を察知する感度とブリッジでのマネジメントが不十分であったことが挙げられます。すでに再発防止策や安全研修の強化が導入されていますが、一歩間違えると大惨事になるリスクであり、再度緊張感をもって対応していきたいと思います。
また中長期的には、会社の根幹となる安全運航を支える船員育成・技術サポートのあり方を検討していく必要があります。今後の人口減少により日本人の海技者が十分に確保しにくくなる事態に備えて、中期計画にもある外国人海技者のレベルアップと活用体制の検討が急がれます。
第二は、CNと2025年以降をにらんだ船づくり。当社は、これまで大型船中心に進めてきた船隊整備が昨年終わったところ、長期輸送契約からの安定収益に加え、うまく市況回復ともマッチしました。当面は競争力ある保有船をフルに活用していきますが、CNを踏まえ次への展開をどう進めていくか。
一つは、当社のCNへの取り組み。環境保全推進グループがピクチャーを整理してくれていますが、2030年とさらにその先に向けてまずできることからやる。運航や燃費の効率化と新燃料への準備を着実に進める。LNG燃料については船員の研修がタンカー社の協力の下で進行中です。またアンモニア燃料についても、他社との協働でGI(グリーンイノベーション)基金の支援もいただき、第一船目の建造に向けた検討が始まっています。
二つは、鉄鋼業のCNへの貢献です。ゼロカーボンスチールの取り組みが本格化する中で、新たに必要となるグリーン原料のサプライチェーン構築に向けて内外航で協力していかなければなりません。
三つは、社会のCNへの貢献。現在そのキーとしてアンモニアや水素が取り上げられています。また二酸化炭素の輸送もアンカーとして重要になってきます。当社はこれまでバルクにシフトしてきましたが、このポートフォリオを見直し、成長分野の一つとしてもう一度リキッドに取り組んでいきたいと考えます。
こういった取り組みはまだ始まったばかりですが、これまでの活動に対し外部評価としてCDPからB評価をいただくことができました。今年はTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に基づく開示にも取り組んでいきます。
第三は、人への取り組みです。ESGのSは幅が広いですが、人権、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)、職場環境への配慮、公正で適切な処遇、そして人への投資など身の回りの課題が挙げられます。あらためて働く意味とは何か、経営の目標と多様な社員の心が重なる働きがいある職場は何よりの基本、内外の趨勢も踏まえて人事関連施策の現状を振り返り、より社員のエンゲージメント向上につながるような展開を開始したいと思います。
第四は、ESG時代の内部統制です。内部統制というのはリスク管理であり昔はコンプライアンスが中心でしたが、その幅は広がり経営そのものとなり、現在ではESG抜きでは語れない時代となりました。得てして法的他律的側面が強くなりがちですが、ESGは各社独自の自由な取り組みであり本来の自律的な活動にフィットするものだと思います。
現在、中期計画の重要課題である6つのマテリアリティへの取り組みをフォローできるようなKPI(Key Performance Indicator、目標を達成する過程で、定量的な達成度合いを評価する指数)策定を検討中ですが、このKPIを一歩進めて新しい当社独自の自律的活動につなげていければと期待しています。ぜひ皆さんの知恵出しをよろしくお願いしたいと思います。
以上お願いも含めていくつか申し上げました。


皆さんへの御礼
最後になりますが一言御礼を申し上げます。まだ3カ月ありますが、おかげさまで2021年度業績は統合後の最高益を達成する見通しです。不自由な勤務体制の中での各職場のチームワークそして頑張ってくれた社員皆さんに心から敬意を表し御礼申し上げます。どうもありがとうございました。
おかげさまで、海運も当面堅調な事業環境が続く見通しであり、今年も良い年にしていきたいと思います。皆さんのご協力をお願いしてあいさつとさせていただきます。今年も皆で頑張りましょう。

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