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日本ロジスティクスシステム協会/全体最適でサステナブルな社会の実現へ

全体最適でサステナブルな社会の実現へ

公益社団法人 日本ロジスティクスシステム協会

会 長 遠 藤 信 博

 

2020年の新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申しあげます。

昨年は、台風をはじめとした豪雨や強風により、各地で甚大な風水害が発生しました。被災された皆様には、心よりお見舞い申しあげます。

さて、昨年を振り返ると、深刻化する米中貿易摩擦や混迷を極める英国のEU離脱問題、地政学的な不透明感、新興・途上国における景気減速等の要因から、世界経済の成長率が低迷する1年となりました。

一方で我が国の産業界を取り巻く状況は、雇用・所得情勢の改善が続くなど、緩やかな回復基調にあると思われますが、世界市場はGAFA、BATなどの巨大なプラットフォーマが席巻しております。このような状況で活路を見出し、持続的に発展していくためには、AIなどのテクノロジーやビッグデータを柔軟に活用し、新しいサービスやビジネスを創出することが重要であると考えます。

2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」は、企業の本来の活動そのものと理解していますが、掲げられた17の目標には、生産的かつ働きがいのある人間らしい雇用の促進、強靭なインフラ構築、持続可能な消費生産形態の確保など、ロジスティクスの高度化を実現するための重要な要素も含まれております。サステナビリティの観点から日本のロジスティクスがどうあるべきか、何を目標にすべきかを議論し、産官学の連携により全体最適化を図ることが重要であると考えております。

 

公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会では、2030年のロジスティクスのあるべき姿を「ロジスティクスコンセプト2030」として取りまとめましたが、本年は、この新たなコンセプトを皆様と共有し、その実現に向けて活動を展開して参ります。

当協会が取り組むイノベーション事業のひとつである「ロジスティクスIoTの推進」では、荷主・物流事業者とソリューションベンダーのマッチングを目的とした「NEXTロジ創造ミーティング」を継続的に開催するほか、産業界の課題解決に向けた活動を継続して参ります。

「ロジスティクスKPIの推進」にあたっては、ポータルサイトを活用し、ロジスティクスKPIの考え方や手法、事例などを紹介して一層の普及に努めて参ります。

また、「物流現場改善活動の推進」にあたっては、外部有識者による推進委員会を組織し、これまで以上に活動を強化して参ります。

ロジスティクス人材の確保や育成活動では、階層別、分野別の各種講座、セミナー等の開発を行うとともに、多様化する人材育成のニーズに応えるため、e-ラーニングシステムの開発にも引き続き注力いたします。

また、学生に向けて、ロジスティクス・物流の社会や産業界における重要性、仕事としての魅力等を訴え、この分野を支える人材の裾野を広げるために引き続き、学生のためのロジスティクス・物流研究プロジェクトの推進に取り組んで参ります。

さらに、労働力不足をはじめとしたロジスティクスの課題解決のための情報発信・技術交流の場として本年2月に「国際物流総合展2020 -INNOVATION EXPO-」を開催いたします。

当協会は、今後とも、わが国産業活動と国民生活の持続可能な発展に向け、経済産業省ならびに国土交通省等、関係各省庁の施策と歩調をあわせるとともに、産・学との連携を強化し、全力をあげて課題に取り組んで参ります。会員の皆様をはじめ、関係各位の一層のご支援とご協力を心からお願い申しあげ、新年のご挨拶といたします。