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富士通/山崎製パン、ビッグデータ活用に向け統合基幹システムをSOA基盤上に刷新

山崎製パン、ビッグデータ活用に向け統合基幹システムをSOA基盤上に刷新

将来を見据えたICT環境を整備、運用コストも40%低減

山崎製パン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:飯島 延浩、以下、山崎製パン)は、富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本 正已、以下、富士通)と共同で、このたび、山崎製パンの受注から請求までの基幹業務を強力に推進する「ヤマザキ基幹システム」を刷新し、稼働を開始しました。

本システムは、これまで30年来、工場ごとのホストで分散稼働していた基幹システムを刷新し、国内20拠点の工場における1日400万件をこえるリアルタイムな受注情報の一元化を可能とする受注処理、工場間の生産調整を容易に行える発注処理、工場と約10万店舗ある販売店を結び配分・配送を行う物流処理などを、SOA(Service Oriented Architecture)基盤上でオープン化、集中処理化しました。今後のビッグデータ活用を見据えて、ビジネスに関わる全データを一元管理・利用できるよう環境整備し、これからの30年利用可能な情報基盤を確立、来るビジネスイノベーションに備えました。

これにより、山崎製パンは、各業務の効率向上だけでなく、リアルタイムに現場情報の把握ができるなど、経営判断に必要なあらゆる情報の見える化ができます。また、基盤統合やSOAおよびXML形式データの採用により、業務の変化に柔軟に対応できることから、環境変化にともなう運用負荷の軽減、統合基盤上でのシステム改修や新規開発が容易になり、運用コストの40%低減が可能となります。

導入の背景

近年、食品業界は消費者の多様化するニーズ、食の安心・安全、グローバル展開など激しい環境変化に対応するため、様々な経営課題を抱えています。また、日々の業務における精度や効率向上に加え、現場のデータを活用した新規サービス創出など成長戦略を加速させるためにも、さらなるICT化が不可欠となっています。

日配品を扱う山崎製パンでは、流通BMS(注1)の展開や普及、事業継続など先進的なICT化への取り組みだけでなく、これまでのビジネス拡大にともない、工場ごとに仕様を変更してきたことで複雑かつ煩雑になっていた「ヤマザキ基幹システム」を今回全面的に刷新し、将来、他システムとの効率的なデータ連携などを実現します。

「ヤマザキ基幹システム」の特長

  1. SOA基盤上で基幹システムを刷新

    今回、SOA基盤上に基幹システムを刷新することで、各システムのデータ連携や全社的なシステムとして全体最適を行いました。これまで、各工場の業務に応じて設計されていた受注、発注、物流、売上・請求システムを、データの属性や処理の流れなどプロセスから整理し、今後のビッグデータ活用に向け、全データの一元管理・利用を可能にしました。

    システム概要
    【 システム概要 】

    • 基盤にミドルウェア「Interstage Service Integrator」採用

      基盤には、SOAの考え方にもとづき、システム間のインターフェースの違いを吸収し、様々なサービスやシステムと柔軟に連携できる、富士通のエンタープライズサービスバス製品「Interstage Service Integrator」を採用しました。本製品により、「ヤマザキ基幹システム」の機能追加や、関連会社などの関連システムとの連携が容易となります。

  2. 「ヤマザキクラウド」を見据えた「ヤマザキ標準基盤」へ対応

    今後、グループ売上1兆円を目指すにあたり山崎製パンが構想しているプライベートクラウド「ヤマザキクラウド」を見据え、業界標準・柔軟性・拡張性を考慮し、システムIT基盤「ヤマザキ標準基盤」を開発しました。今後、この基盤を関連システムや、グループ全体へと拡大することで、グループ全体で使用する「ヤマザキクラウド」の確立を目指します。

  3. 広域災害を想定したBCP対応

    広域災害を想定しその影響を最小限に抑えるため、バックアップセンターを大阪に設置し、RPO(注2)を30分と想定した基幹システムとのデータ同期を行います。万が一の場合、本センターに切り替えることで業務継続が可能となり、被災地以外への通常の食糧配送はもちろんのこと、滞りなく被災地への食糧支援をすることができます。本センターは2013年7月以降に本格運用を開始します。

効果

本システムにより、山崎製パンは、リアルタイムな受注データにもとづく各工場への情報提供により、生産や配送業務の効率化が図れます。SOA基盤を活用することで、全業務のプロセス監視が可能となり、現場の進捗状況など経営判断に必要となるあらゆる情報が見える化できます。また、商品に受注・製造・配送などの情報を付随することで商品のトレーサビリティができ、商品管理などの運用負荷軽減やコスト削減が可能となります。

また、開発にあわせて、今後の山崎製パンの次世代のICT人材育成を目指し、本プロジェクトに多くの若手社員を起用し主体となってシステム開発を経験させるとともに、プログラミングや管理スキルの教育プログラムを通じて、ICTスキル・業務ノウハウ蓄積を図りました。

今後の展開

山崎製パンは、今回構築したSOA基盤をはじめとするヤマザキ標準基盤を元に、「ヤマザキクラウド」を構築し、関連システムを統合することにより情報量を拡大していきます。CEP(注3)やHadoop(注4)など先進技術による分析、シミュレーションをすることで、ゆくゆくはリアルタイムな収益の見える化、店着起点の需給調整の実現、グループ物流コントロールの最適化、原材料計画から生産計画への展開など、ビックデータの情報活用を目指します。

将来像イメージ
【 将来像イメージ 】

富士通は、お客様のパートナーとして、ハードからミドルウェア、業務システムの開発を支援するとともに、これらの実績をもとに、データ活用ノウハウを蓄積しビジネスを強化していきます。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 流通BMS:
流通ビジネスメッセージ標準(Business Message Standards)の略称。流通事業者(メーカー、卸、小売)が統一的に利用できるEDIの標準仕様のこと。
注2 RPO:
Recovery Point Objectiveの略称。目標復旧地点のこと。バックアップ、リストア作業やディザスタ・リカバリーにおける指標で、バックアップ・データを取得するタイミングのこと。
注3 CEP:
Complex Event Processingの略称。刻々と収集される市場データをより短時間で処理できる方式。
注4 Hadoop:
大量のデータを複数のコンピュータで分散処理するためのプラットフォームを構築するオープンソース・ソフト。