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富士通/宮城県中小製造業のものづくり力高度化に向けた実証を6月15日より開始

宮城県中小製造業のものづくり力高度化に向けた実証を6月15日より開始

宮城ものづくりクラウドセンターで被災地復興支援向け実証

富士通株式会社とアルプス電気株式会社、東京エレクトロン宮城株式会社、宮城県産業技術総合センターは、共同で「ものづくり基盤強化コンソーシアム」を立ち上げ、被災地である宮城県で「宮城県中小製造業の『ものづくり力の高度化』に向けたITと『ものづくり』の融合の実証事業」(以下、本実証事業)を行います。本実証事業は、経済産業省の「平成23年度第三次補正予算 IT融合による新産業創出のための研究開発事業」(産学官IT融合コンソーシアム拠点の整備)の補助事業者として採択されたものです。

本実証事業は、既存のパソコンと家庭向けインターネット回線を使い、高速なコンピュータと3次元を含む各種CAD、各種シミュレーションなどの高度なエンジニアリングツールを利用するパブリックなクラウド環境を構築し、実証・評価するものです。具体的には、アルプス電気 古川工場、東京エレクトロン宮城、宮城県産業技術総合センター、その他中小製造業の方々から「宮城ものづくりクラウドセンター(注1)」に公衆回線でアクセスして頂き、実証・評価します。

「宮城ものづくりクラウドセンター」は6月15日から利用者を募集し、6月25日から利用を開始します。

  1. 事業概要

    今回「ものづくり基盤強化コンソーシアム」を設立し、共同で被災地である宮城県を実証地域としてITと「ものづくり」の融合により、完成品メーカーと部品メーカーの新たなものづくりの仕組みを提供します。

    参画企業  :  富士通株式会社、アルプス電気株式会社、東京エレクトロン宮城株式会社、宮城県産業技術総合センター
    データセンター  :  宮城県仙台市に「宮城ものづくりクラウドセンター」を開設
    実施期間  :  平成24年3月~平成25年3月
    利用者募集:6月15日より、利用開始:6月25日より
    実証実験期間の利用は無償
  2. 目的

    地場の中小製造業で保有しているパソコンを通じて、場所と時間に制限なく、公衆回線を介してパブリックなクラウド環境「宮城ものづくりクラウドセンター」にアクセスすることで、すぐに高性能なコンピュータや最先端のエンジニアンリグツール環境が活用でき、かつものづくりに必要な技術データを保管・共有・参照・活用できる仕組みを構築します。

    高度なハードウェアやソフトウェアへの初期投資を抑え、最先端のエンジニアリングツールが利用できるクラウド環境では、セキュリティ対策が強化され、利用者はいつでも、どこからでも、同一の環境を利用できる、などクラウドならではの新しい価値を享受することができます。これによりメンバー間のデータ流通を加速しビジネス拡大を支援するとともに、宮城県の製造業振興に貢献してまいります。

    なお、「宮城ものづくりクラウドセンター」は、実証実験期間は無償でご利用いただけます。

  3. 背景
    1. 震災で明らかになった社会的課題

      東日本大震災では、東北地場企業に多くの被害をもたらし、開発環境や製造ラインが長期にわたり停止に追い込まれることで重要部品の供給が滞るなど、地場企業のビジネスに大きな影響がでました。これを契機に事業継続性の視点も含め、設計・製造データを守る、などのリスク対策に向け、ものづくりの更なる高度化が必要になってきました。

    2. 部品メーカーにおける経営課題

      部品メーカーの多くは、大がかりな開発環境への投資が難しく、例えば完成品メーカーとのタイムリーなデータ授受も含めた環境整備は、個々の中小製造業では、費用面や人材教育面からも難しい状況であります。

    3. 宮城県の製造業振興における課題

      宮城県は、製造業の総売上高 1 兆 5643億 1200万円で業種別売上高構成比12.99%で全国ランキング44位であり、県ビジョンとして「富県宮城の実現~県内総生産10兆円への挑戦~」を平成19年4月に策定し、製造業の集積に力を入れており、地場中小製造業の新しい取引先拡大のためにも、ものづくり基盤の強化が課題となっています。

  4. 実証実験内容

    エンジニアリング系のクラウド環境は、従来は大手企業を中心にオンプレミスやプライベートなクラウドでの活用が中心でした。今回、パブリッククラウドで機械系CAD、電気系CAD、設計者CAE、仮想検証のアプリケーションをご利用いただき、利用環境の検証、協業での企業データ共有や事業継続の視点からクラウドを活用したデータ共有による代替開発拠点の検討、さらにエンジニアリング分野でのクラウドサービスの事業化のアプローチについて検証を行います。

    1. 利用環境の検証

      エンジニアリング系のツールでは、設計者の思考に追従するためにレスポンス(操作性)が重視されます。公衆回線を利用するクラウド環境で、利用機器の性能はもちろん、公衆回線の混雑具合や利用者数の増減で利用できるネットワーク帯域が操作性に及ぼす影響を検証します。利用するアプリケーションの種類、開発する製品の規模、利用者の設計/検証作業での体感、などを実測しながら検証を進めます。

    2. 協業でのデータ共有、事業継続のための代替開発拠点の検討検証

      複数企業で協業する際のデータ共有領域や、事業継続の視点からのデータ保管庫としてクラウドが有効であると言われています。メーカーにとっては、開発・製造データが残っているだけでなく、これを活用して実際に設計業務が継続できることに大きな意義があります。

      開発現場の設備やIT機器を失っても、ネットワーク接続した代替オフィスを確保することで、スムーズな設計業務が可能になるかを検証します。

    3. 事業化モデルの検証

      今回のクラウド環境ではインターネット接続によりエンジニアリングツールを利用します。「宮城ものづくりクラウドセンター」では主な利用者として中堅・中小製造業を想定しております。事業化するためには、想定する利用者を効率的に集め、継続的に利用いただき効果をあげる、という流れを実現することが重要だと考えます。

      地場の中堅・中小製造業の育成を担う「宮城県産業技術総合センター」と活動することで、セミナーによる集客、実際の操作体験説明会から継続した利用と評価、という流れで使っていただくことを考えています。

      中小製造業の方は、従来はセミナーに参加いただいても自社には使えるシステムがないために、座学での知識習得に留まる課題、さらには経営幹部に効果を適切に説明できないためにシステム導入に結びつかないなどの課題がありました。

      今回は、セミナー参加、自社での試行という一連の流れを、自社からクラウド環境を利用することにより、効果を実感頂けるよう対応を図ります。

    実証事業イメージ図

  5. 復興などへの活用

    「宮城ものづくりクラウドセンター」を利用することで、地場の中堅・中小製造業の企業は、既存のパソコンなどのIT資産を活用して高性能な最先端ITの活用が可能となります。これにより、復興期における地場中堅・中小製造業の初期投資負担の軽減と早期の技術力向上が期待されます。さらに、今回事業のテーマの1つであるクラウド環境でのデータ共有、代替開発拠点の可能性検証は、今後の震災からの復興、BCPの実現に向けた重要な活動です。

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