中国進出も視野に
IT物流の論客
祖父の代から続く起業家の家系で育った。本人は起業するつもりはまったくなかったが「高校生のころからゲームなどのプログラムを作っていた」というから、いまの仕事につながるペースはあった。いまや物流革命の先端を突っ走る。
IT(情報技術)関連企業の勝ち組の条件は「かちっとしたポリシーを持っているかどうかだ」という。
たとえば新規事業をはじめるとき「ああしたほうがいい、こうしたほうがいいとまわりに言われた通りにやると、膨張してしまうだけで、うまくいかないケースが多い」ためだ。これまでさまざまな苦労を経ながらも、イー・ロジットの経営は順風にみえる。
「基本的に楽天的なんです。苦労といっても本当に苦労なんかじゃなく、振り返ったら、それがあったからいまがあるわけです。細かいことを気にしすぎて病気になっちゃう人がいますが、ほどほどにしないと」
IT物流の解説書「よくわかるIT物流」も出した論客。著書は韓国語にも翻訳され、年内には中国語版も出る予定だ。ネットビジネスと物流に関する講演依頼も多い。今後は国内での基礎を固めたら、海外進出をしたいという。
「大学時代の友人がシンガポールの物流会社にいたりするので実際に打診はしている。どういう形でこれが海外で展開できるか、考えている最中です」
急速に発展する中国市場は魅力的に見えるが物流方面の進出は難しいと診ている。
「情報インフラの基盤がないと進出できない。ODA(政府開発援助)関係で整備できないか、ある政府系機関に提案したんですが、こういう仕事は骨が折れますね」
かっぷくがよく、すでに実業家としての貫禄はたっぷり。まだ肉体年齢は若いが、経営者は責任があるので病気で倒れないよう気をつけている。
「ちょっと肥満気味です。船井総研に入ってから、猛烈に忙しい部署だったので、1日4回の食事をとっていたので体重が一気に増えた」と笑う。
次世代を担う
大阪市産業創造センターのIT推進プロデューサー、大阪市創造支援センターの物流相談員などの要職も務め、次世代の物流業界のリーダーとなる布石を着々と打っている。若い起業家の組織、YEO(ヤング・アントレプレナーズ・オーガナイゼーション、本部・米ワシントンDC)のメンバー。100人ぐらいの会員の一割程度が上場している。角井自身も株式の公開は考えている。「当初2000年にするぞ、みたいな話をしていたんですが、やはり世間は甘くなかった」とくしょうする。「その気になれば協力してくれる方はいますが、ゆっくり育てる」つもりで、しばらくは体制固めに専念する。







