【神鋼環境ソリューション】下水汚泥から燃料ガスを精製/神戸市公用車で試験走行実施
神鋼環境ソリューションは神戸市と共同で、下水処理の過程で発生するメタンガスを都市ガス(天然ガス)相当まで精製できる装置を実用化した。下水を生物で浄化する過程で発生するガスで、「バイオ天然ガス」と命名し、昨年度から天然ガス車燃料として、市バス、ごみ収集車などの市の公用車で試験走行を行っている。
下水を処理する際に発生する汚泥を、消化(発酵)処理による減量化を行う過程で消化ガスが発生。消化ガスは、メタン濃度が約60%(残り約40%は二酸化炭素)と低いため、都市ガスと比べ発熱量が低く、しかも微量に含まれるシロキサン・硫化水素などの不純物による機器の損傷、劣化の問題があることから、有効利用の用途が限られていた。
同社は、海外メーカーからライセンス供与を受けたメタンガス精製技術(高圧水吸収法)をもとに、04年11月より神戸市との共同研究で、同市東灘区の「東水環境センター」で実証実験を行い、メタン純度を98%以上に濃縮する事に成功。国内で初めて、高圧水吸収法によるシロキサンの除去性能を実証し、都市ガスとほぼ同等の高品質なガスを安定精製することに成功した。
下水汚泥から精製したメタンガスを、既存の天然ガス自動車の燃料として活用する取り組みは全国でも初めてのことで、既に、自動車試験機関で排ガス成分や走行性能などの測定・試験を行い、最新の排ガス規制値を大幅に下回り、かつ、都市ガス燃料と同等の走行性能が得られることを確認している。
また、「バイオ天然ガス」を燃料とした場合、エンジンから排出される炭酸ガスは、都市ガスや石油などの化石燃料とは違い、温室効果ガスとしてはカウントされないカーボンニュートラルなクリーンエネルギー。
東水環境センターに設置している実験装置だけで年1万キロメートル走行する普通車約400台分(燃費を約10km/Nm3で計算)の燃料ガスが精製でき、実用設備が完成すると1千台分以上を精製することができる。









