【国土交通省】インフラとソフト施策の連携/「今後の国際物流施策の課題」への具体的施策
国土交通省は19日、国際物流施策推進本部で取りまとめた「今後の国際物流施策の課題」を受けての具体的施策の展開を発表した。今後、具体的施策を推進するに当たって、総合的で効果的な取組みとするため、各種インフラの整備とソフト施策の有機的連携を図るとともに、物流の具体的ニーズに即した施策を展開する。物流は経済活動と直結することから、民間事業者の創意工夫を引き出すことにも十分配慮して取り組む。また、経済・社会状況などの変化に応じた施策の展開が必要なことから、推進本部で施策の進捗状況をフォローアップしていくとともに、適宜施策の追加・充実を図る。さらに、地域の実情に応じた国際物流のボトルネックの解消に向けた対応と効率的な新しい物流システムの構築のため、地方の「国際物流戦略チーム」を積極的に活用する。
国交省では、我が国の国際競争力の維持・強化と豊かな国民生活を実現し、活力ある日本を築いていくためには、物流施策の総合的・一体的・戦略的な推進を図る必要があるとして、事務次官を本部長に、関係局長全員をメンバーとする「国際物流施策推進本部」をことし2月に設置。荷主企業や物流事業者などの意見も参考にしながら国際物流の新たな施策展開の方向性について検討を進め、ことし4月には「今後の国際物流施策の課題」として中間的とりまとめを発表した。
今後の課題のうち、国際拠点港湾・空港の整備・管理運営の効率化としての「スーパー中枢港湾(指定特定重要港湾)プロジェクトの推進」については、スーパー中枢港湾として指定した京浜港、名古屋港、四日市港、大阪港、神戸港でターミナルシステムの統合・大規模化などの社会実験を16年度から18年度にかけて行なう。
また、広域港湾内のコンテナ物流の円滑化のため「共同デポ」の整備や全天候型の検査施設を始めとする24時間フルオープン支援施設を第3セクターなどが整備する場合は、国費で3分の1を補助する。すでに今年度から阪神港で共同デポ、伊勢湾、阪神港で24時間フルオープン施設を整備中で、今後各港で逐次整備する。
航空貨物に関しては「今後の空港施設整備のあり方」について、平成18年度から20年度にかけて、航空サービス高度化推進事業の一環として、羽田空港拡張後の貨物需要の動向を踏まえた首都圏をはじめとするわが国における国際航空物流機能のあり方などについて調査する。
国内外の物流ネットワークの整備では「国内トラック輸送との円滑なネットワークの構築」が課題で、国際標準コンテナが国際物流戦略の観点から重要な港湾などと物流拠点とを積み替えなしで走行できる道路ネットワークを戦略的に構築する。重さ・高さ指定道路の指定情況の再点検と見直しを行い、大型車が通行可能な道路ネットワークを明示するとともに、大型車に対応するソフト・ハード対策を推進し、国際物流のボトルネックを解消する。今年度中に緊急に解消すべき区間を確定、来年度以降、これらの区間について重点的にボトルネック解消への取り組みを推進する。
「内航海運・鉄道輸送などとの円滑なネットワークの構築」に向けて、今年度と来年度の2年間で、スーパー中枢港湾政策と連携し、スーパー中枢港湾と地方港を結ぶ内航フィーダー輸送の活性化による国内の港湾ネットワークの強化を図るため、改正内航海運業法を円滑に実施。外航船と内航船のコンテナ積替荷役や内航フィーダー船の運航の効率化のための社会実験や、船舶の効率化のためのスーパーエコシップ技術の開発・普及などを総合的に推進する。
「港湾と鉄道など他モードとの円滑な接続」のため、時速130キロで走行できる貨物電車を平成18年度から20年度にかけて開発。国際海上コンテナの鉄道輸送が可能となる大型荷役機械の整備やITを活用した列車予約システムを改善する。今年度は大型高規格鉄道コンテナの導入に向け、モデル事業や事業普及のための支援を行う。
「国際物流『ロジスティクス・ハブ』の形成」に向け、流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律をことし10月に施行できるよう検討を進める。都市における流通機能の向上及び交通の円滑化を図るため、港湾後背地や高速道路インターチェンジ近くなどで物流拠点を整備しており、現在5地区で流通業務団地造成事業を実施、4地区は平成22年度までに事業完成の予定。また、42地区で物流関連施設を含んだ土地区画整理事業を行っており、35地区は平成22年度までに事業が完了する見通し。
このほか、「物流効率化を支える人材の育成」に向けて3PL事業を促進。「国際物流に係る環境問題への対応」のため、ことし4月に第1回グリーン物流パートナーシップ会議を開催、3つのワーキンググループを設置してモデル事業への補助金支援やCO2削減量の簡易計算マニュアルの策定などの事業を拡充する。
これらの施策の評価とフォローアップのためには、本部だけでなく地方局でも各地域の荷主企業や物流企業、経済団体、地方公共団体などと連携して「国際物流戦略チーム」を設置する。既に阪神地区ではチームを立ち上げ会合を実施しており、他地域でも今後設置していく。








