【矢野経済研究所】DPF市場10年に620億円規模へ/尿素SCRシステムは350億円規模
矢野経済研究所は、「ディーゼルエンジン車排出ガス後処理システム」市場の動向調査結果をまとめた。調査対象は、主要大型車メーカー、排出ガス後処理システム関連企業、関連団体・研究所。貨物輸送の中核を占めるディーゼルエンジントラックに焦点を絞り、新車に標準装備される排出ガス後処理システム国内市場について研究。環境規制の動向を踏まえ、インフラに対する政府の対応や石油業界の動きとともに、自動車メーカー各社の戦略、触媒、担体基材、キャニングなどのメーカー各社の動向を研究、国内のディーゼルエンジン車排出ガス後処理システム、特にDPF・尿素SCRの将来市場を体系的、網羅的に調査・分析した。
報告によると、国内トラック新車市場全体は減少傾向にあるが、排出ガス後処理システムの装着は今後増加の一途を辿る。09年にはディーゼルトラックへのDPFシステム装着率は100%であり、尿素SCRシステムは大型車を中心に本格的に装着されてくる。
新長期規制対応技術には、DPF陣営、尿素SCRシステム陣営の2つの技術傾向。2010年にはDPF+尿素SCRシステムへ収斂する可能性もある。
05年規制適合の排出ガス後処理システムは、「大量EGR+DPF」か、「PM低排出エンジン+尿素SCR」の2つのグループになるが、そうした自動車メーカー各社の技術戦略も長期的には同一方向に収斂する、としている。
また、DPFシステムにはすす再生(酸化除去)における燃焼温度制御、尿素SCRシステムには尿素水供給インフラや尿素水欠水時の対応の問題があり、実走行下における課題がある、とした。
燃費効率の高さがそのまま商品価値を左右するディーゼルトラック市場において、燃費重視型開発は最重要課題。燃費に悪影響を与えない後処理システムが実用化されるなかで、実走行下におけるハードルはまだ高いようであり、制御方法ならびにインフラ整備の問題をどう克服するかがカギと指摘。
京都議定書の発効により、わが国の運輸部門におけるディーゼル車の積極的活用を促進する動きがあることから、2010年以降にはクリーンディーゼル車が活躍する可能性があると予測した。
ポスト新長期規制は最終規制ともいわれているなかで、同規制をクリアするクリーンディーゼル車には今後、地球温暖化問題への積極的な貢献が期待されている。








