博多大丸スタート・三越も首都圏で/加速する調達物流改革 11百貨店に拡大/負担分担の仕組みが課題
百貨店の調達物流改革がとまらない。10月から博多大丸が指定納品代行システムをスタートさせたほか、三越も2004年5月をメドに首都圏の調達機能を刷新する。今年に入り既に8百貨店、2004年実施を合わせると11百貨店が調達改革に取り組んだことになり、その動きは加速する一方だ。
三越はリードタイム短縮や販売機会ロスの低減、調達コスト削減だけでなく、2004年11月の日本橋(中央区)新館オープンに伴う、周辺道路の渋滞緩和、排気ガス規制をはじめとする環境対策の一環としても推進。現在、日本橋店への納入車両は1日当たり700台あり、車両台数を集約するため指定納品代行システムへ切り替える。基本は早朝・開店前納品。ただ他百貨店でも取り組み状況に温度差があるため「首都圏以外からの納品は流動的」という。首都圏以外のエリアについては将来的な検討課題だ。
博多大丸は指定納品センターに駿和物流の松島センター(福岡市東区)を設定。今後、同センター経由の納品体制へ変更し、調達業務効率化を図る考え。
指定納品代行システム導入により、百貨店側には調達コスト、配送車両削減などのメリットが生まれ、実際数億円単位での効果を見込んでいる。一方で、納入メーカー側は運送コストのアップ要因にもつながる恐れがあり、現状の経済環境下、「最終的に輸送を手掛ける納品代行業者の負担が大きくなるだけだ」と危惧する声も上がっている。
特に半ば義務付けられている早朝納品は大型車速度規制の問題もからむことから集荷時間や方法、輸送形態までを見直す必要もあり、運送会社だけで取り組める問題ではない。大丸や三越のように納入時間にある程度の幅を持たせている百貨店もあるが、十合(そごう)などは完全早朝納品の徹底を心掛けている様子。納品は最悪で出荷日の翌々日になるケースも考えられ、販売面だけでなく物流面におけるロスも大きい。
現在、都市部を中心に広がりをみせる調達物流改革だが今後、地方百貨店にも浸透することは必至。社会環境に合わせ流通形態が変化するのは避けられないが、物流・流通プロセスのなかで一部分だけが負担を背負わず分担できるような仕組みづくりが必要だ。








