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千趣会・住商・山九/香港に検品統括会社/東南ア進出へ足掛かり

 千趣会は住友商事、山九とともに中国・香港に検品センター統括会社を設立した。3社では中国主要都市でアパレルや玩具、生活雑貨などの検品・流通加工、保管を行う検品センター網構築を目指しており、年内をメドに青島に検品センター建設を計画。千趣会と山九の運営する上海検品センターも統合し、将来的には中国の他都市や東南アジア進出の足掛かりにする考えだ。
 新会社は100%子会社の千趣会香港有限公司を通じて設置した。出資比率は千趣会香港が48.5%、住友商事46.5%、山九5.0%。8月から日系小売り企業を中心に営業展開し、2008年には5億円の売り上げを見込む。
 最近ではコスト圧縮、効率化の観点などから中国現地による検品需要が高まっており、千趣会が深センで運営する検品センターを活用。SCM(サプライチェーン・マネジメント())システムと事業ノウハウを吸収することで、現地検品ニーズを吸収する。
 千趣会は消費者の品質管理志向高まりを受け、1997年に深セン、2000年には上海に自社検品センターを開設。自社開発のSCMシステムを導入し、日本での販売、在庫状況を遠隔監視しながら輸送形態や物流センターからの出荷量を自動調整、在庫最適化やコスト削減を図っている。
 住友商事は小売り物流の強化を検討するなか、顧客からのコスト削減要請などから日本で提供している物流機能の中国移管を進めている。既にカタログ通販の住商オットー、米カジュアル衣料販売を手掛けるエディー・バウアー・ジャパンの中国生産品は、2002年7月から千趣会に検品委託した。
 一層のコスト削減に向けた事業展開や、外部委託化を狙う千趣会と中国ビジネス拡大に向けSCMによる一貫物流サービス体制構築を急いでいた両社の思惑が一致した結果、合弁会社設立に至った。