三井倉庫/平成20年3月期 決算短信
平成20年3月期 決算短信
(中略)
1.経営成績
(1)経営成績に関する分析
1.当期の概況
(1)全般の概況
当期におけるわが国経済は、企業収益の改善を背景に緩やかながらも長期に亘る景気拡大が持続してまいりました。しかしながら、本年に至り原油をはじめとする資源価格の高止まり、米国におけるサブプライム問題の深刻化や世界経済への波及、これらによる株価下落などから景気の減速傾向が強まってきております。また、海外においてもBRICs諸国においては依然、高成長を維持しているものの、サブプライム問題の長期化の影響から世界的な景気減速が懸念される状況にあります。
こうした中、物流業界におきましても、これまで堅調に推移してきた輸出入貨物の取扱いは、北米向け輸出の減退や中国からの食品輸入が食中毒事件の影響を受けて一時滞るなど、一部に不安な要素も見せ始め、国内貨物につきましても、顧客の継続的なコスト削減の取組みや競争の激化によって、依然厳しい状況が続いております。
こうした状況の下、当社グループは、既存事業の質的転換の加速による収益の最大化、資本効率の向上によるキャッシュ・リターンの最大化、内部統制の確実な実行を基本方針とする中期計画「中計2007」をスタートさせました。同計画の初年度である当期は、物流戦略上の重点エリアと捉える首都圏における既存施設の再開発及び新たな戦略拠点の設置に着手いたしました。加えて、既存事業の質的転換の観点から、国内におきましては、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業の拡大に向け、北海道において機密文書保管専用施設を竣工すると共に、首都圏、関西、九州においても新規施設の開設準備を進め、海外におきましては、ネットワークの拡充の為に、欧州でチェコ、ポーランド、ベルギーに新たな拠点を開設いたしました。
当期の連結業績は、これら設備投資や施策の効果が来期以降となること、並びに東南アジア、北米地域における一部取扱貨物の一時的な取扱数量の減少、及び国内港湾運送事業での顧客船社の航路改編の影響などもあり、連結営業収益は1,043億70百万円(前期比23億34百万円増)、連結営業利益は、66億59百万円(同1億55百万円増)とわずかな伸びに止まり、連結経常利益は、58億73百万円(同87百万円減)となりました。また、資本効率向上の観点から遊休不動産の売却に伴う固定資産売却益、投資有価証券売却益など計3億70百万円を特別利益に計上する一方、不動産契約解約に伴う不動産契約解約金、時価の下落に伴う投資有価証券評価損、港湾年金に係る過年度勤務費用や既存施設の再開発に伴う固定資産除却損、解体撤去費用ほか計23億66百万円を特別損失に計上した結果、連結当期純利益は、17億87百万円(前期比15億1百万円減)となりました。
(2)事業の種類別セグメントの概況
(イ)物流事業
国内において一般事業者を対象に倉庫保管、国内外運送、流通加工などの様々な物流サービスを提供する一般物流事業においては、倉庫部門が前期7月に稼動を開始した新規施設が通期で寄与したことや文書保管の増加により伸張いたしました。また、運送部門も輸出入貨物の取扱いが総じて堅調に推移したことや連結子会社の増加などにより国内輸送、国際輸送ともに増加いたしました。この結果、一般物流事業全体としても増収増益となりました。
船会社を主な顧客として港湾作業・運送サービスを提供する港湾運送事業においては、主要顧客船社の配船の変更によりコンテナターミナル作業の取扱数量が減少、下期半ばには取扱いが戻りましたが、一部船社との集荷代理店業務の契約内容の変更もあり、減収減益となりました。
また海外現地法人による物流サービスや三国間における複合一貫輸送サービスを提供する海外事業においては、東南アジアの一部地域及び米国での家電製品の取扱いの急激な減少があり、これに対応したコスト削減策が間に合わず、当該地域が厳しい業況で推移する一方、欧州及び中国地域では取扱数量が拡大し、昨年までの円安の影響もあって、営業収益は増加いたしましたが、全体として営業利益は減少いたしました。
これらの結果、物流事業全体としての営業収益は963億19百万円(前期比20億80百万円増)となり、営業利益は47億94百万円(前期比1億88百万円減)となりました。
(ロ)不動産事業
不動産賃貸業務は、主要な賃貸ビルはフル稼動の状態が続いており、前期8月より稼動した業務用ビルが通期で寄与したことや駐車場の収入増もあり、営業収益は84億45百万円(前期比2億62百万円増)となり、営業利益は、48億8百万円(前期比2億69百万円増)となりました。
(3)所在地別セグメントの概況
(イ)日本
国内では、物流事業が一般物流部門において、前期稼動新規施設の当期における通期寄与や輸出入貨物の堅調な取扱いにより拡大したこと、不動産事業においても同様に前期に稼動した業務用ビルの当期での通期寄与等により、営業収益は880億12百万円(前期比19億69百万円増)となりました。また、営業収益の増加に伴い営業利益も93億71百万円(前期比7億44百万円増)となりました。
(ロ)その他の地域
その他の地域は、欧州及び中国地域での拡大が、東南アジアや北米地域でのマイナスを補い、さらに為替の影響もあり、営業収益は200億26百万円(前期比2億79百万円増)となりました。一方、営業利益は東南アジアや北米地域でのコスト削減策の遅れから、2億30百万円(前期比6億63百万円減)となりました。
2.次期の見通し
次期のわが国経済は、資源価格の上昇の継続、サブプライム問題に端を発した米国経済の減速及び世界経済への波及により、景気の減速傾向が当面続くものと予想されます。
物流業界においても、こうした世界的な景気の減速から、これまで堅調に推移してきた輸出入貨物の荷動きが弱まることも予想され、また国内貨物につきましても、当面増加要因は見当たらず、厳しい環境が続くものと予想されます。
当社グループは、こうした流れの中で、新たな中期経営計画「中計2007」の下、既存事業の質的転換の加速による収益の最大化、資本効率の向上によるキャッシュ・リターンの最大化、内部統制の確実な実行を経営の行動目標として、2010年3月期における数値目標の達成に向けた努力を重ねてまいります。
次期の業績予想につきましては、景気の先行きに不透明さはあるものの、新たな稼動施設が順次業績に寄与してくることなどから、連結営業収益は1,060億円(前期比1.6%増)、連結営業利益は73億円(前期比9.6%増)、連結経常利益は62億円(前期比5.6%増)、連結当期純利益は35億円(前期比95.8%増)と予想しております。
(2)財政状態に関する分析
1.当期の概況
(1)全般の概況
当期末の総資産は、株式市況の低迷による投資有価証券の減少はありましたが、設備投資の実施や新規連結子会社の増加により前期末比11億79百万円増加し、1,394億58百万円になりました。
純資産は、利益剰余金の増加はありましたが、自社株買いやその他有価証券評価差額金の減少により、前期末比43億28百万円減の551億26百万円となりました。
(2)キャッシュ・フロ−の状況
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、81億79百万円の収入となり、前期との比較では、当期純利益は減少したものの、売掛債権の減少などにより前期を5億38百万円上回りました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が減少したことなどにより、135億99百万円の支出となり、前期に比べ49億4百万円の支出減となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、設備投資等に伴う長短資金の借入や自己株式の取得などの結果、43億24百万円の収入となりましたが、社債の発行を行った前期に比べ、88億23百万円の減少となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物期末残高は、前期末より11億20百万円減の76億80百万円となりました。
2.次期の見通し
営業活動によるキャッシュ・フローは80億円を予定しております。設備投資は120億円程度を予定しており、所要資金は内部留保及び借入等により調達する予定です。
(以下略)
詳細は下記アドレスを参照ください。
www.mitsui-soko.co.jp/pdf/brief/20_ac.pdf














